第433回事業所見学会ルポ
(株)資生堂 大阪工場・大阪茨木工場
2022年9月14日(水)に「株式会社資生堂 大阪工場・大阪茨木工場における改善活動の取組み」をテーマに、19名が参加した。
2020年12月に稼働を開始した最新鋭の工場で、ブランド「SHISEIDO」を象徴する美容液「アルティミューン」をはじめ、高価格帯スキンケア製品を生産する工場である。
国際規格ISO22716(化粧品GMP)の認証を取得し、その高い品質を支える「人」が働きやすく、成長できる職場環境を整えるとともに、環境にも配慮した「人と社会のためのサステナブルな工場」を下記の3点で実現している。
(1)サステナブルな工場:エネルギーや水の消費量削減など環境に配慮し、工場と物流センターを併設し、商品を輸送する際のCO₂排出量の削減
(2)PEOPLE FIRSTな職場環境:働く場所やスタイルを自由に選択できるABW(Activity Based Working)を導入、「モノをはこぶ」という作業を自動化
(3)地域に開かれた工場:生産機能だけの向上ではなく、世界の人々にブランド価値と品質へのこだわりを発信し、資生堂ファンを増やす拠点を目指す。
また「当工場の改善活動」では、チームで行う「小集団活動(QCC活動)」、個人で問題を見つける「改善活動(個人活動)」を行い、工場間で「改善交流会」を開催し、悩みの共有化を図っている。
ビューティサイトでは、見て、触れて、化粧品の「官能検査」の能力を体験することができた。
また工場見学では、製造釜の中身の仕上がり状況を目視でしっかりチェックし、プロセスで「人の目」と「機械の目」を掛け合わせた様々な検査を実施し、高品質の製品を保証していた。
全体を通じて、最新鋭の工場とビューティサイトで、モノづくり、ヒトづくり、社会貢献、そして、ブランドイメージの向上を実現している現場に感心した。
松本 隆(関西学院大学)
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