トピックス まもなくANQ Congress Yokohama 2024 開催

JSQC副会長 山田  秀

 2024年9月16日から20日に慶應義塾大学矢上キャンパスにて、Asian Network for Quality(アジア品質ネットワーク、ANQ)の年次大会であるANQ Congress Yokohama 2024が開催されます。このニューズでは、ANQの概要、歴史的経緯などを簡単に触れた上で、直前の開催準備状況をお伝えします。

 ANQとは、2001年に設立された品質管理、品質マネジメント、Total Quality Managementの理論と実践を追求する非営利の学術団体からなるネットワークです(https://anforq.org/index.php)。ANQには、アジア地区の20の国、地域を代表する非営利学術団体がメンバーとして所属しています。
 2001年9月のANQ設立準備会合を経て、2002年7月の正式にANQが発足しました。この発足には、初代議長の狩野紀昭名誉会員、初代事務総長の飯塚悦功名誉会員がリーダーシップを発揮されました。議長の任期は2年であり、2023、 2024年の議長組織はJSQC、事務総長を松浦峻理事(慶應義塾大学)が、議長を私が務めています。
 ANQ年次大会を通して目指すところは、多くの国、地域から品質管理に関する最新、最高の知を集め、活発な議論を通してアジア全体の品質向上に貢献することです。
 ANQ Congress Yokohama 2024は、慶應義塾大学矢上キャンパスで開催されます。このキャンパスは、東急線、横浜市営地下鉄の日吉駅(横浜市)が最寄りであり、そこから徒歩で15分程度の距離です。慶應義塾大学の理工学部3、4年生、理工学研究科の大学院生、計3500名を超える学生が所属する大きなキャンパスです。なお、2001年9月の日本科学技術連盟でのANQ設立準備会合、2009年の早稲田大学での年次大会があり、日本で3回目の開催です。
 Organizing committee(組織委員会)の委員長は若林宏之JSQC会長、委員はANQメンバーの理事の10名です。また、プログラム委員会が運営面を担当しており、主要な役割を次の先生方にご担当いただいています(敬称略)。

 論文査読:森田 浩(大阪大学)
 総  務:山本 渉(慶應義塾大学)
 総会議題:鈴木 知道(東京理科大学)
 発表議題:金子 雅明(東海大学)
 参加者連絡:松浦 峻(慶應義塾大学)
 IT運営:佐野 雅隆(拓殖大学)
 会場運営:加藤 省吾(電気通信大学)

 ANQ Congress Yokohama 2024の主題はProsperity through Quality であり、副題が原点回帰とさらなる発展である- Returning to Origins、Leaping into the Future -です。
 主題はANQが目指すべきものであり、早稲田大学で開催された2009と共通です。一方の副題には、ANQの設立から20年を超え、その原点のよさと進化を改めて認識し、さらに将来に向けた新たな方向、理論、実践を明確にしようという意思が込められています。
 9月18、19日には、全体セッションとパラレルセッションがあります。全体セッションでは、来賓、名誉議長、議長挨拶、キーノートスピーチ、各種表彰、ANQ 2025紹介などがあります。
 キーノートスピーチは、4名の方にお願いしています。JSQCからは、製造の品質という側面で仁科健先生(愛知工業大学)、医療の質という側面で棟近雅彦先生(早稲田大学)にお願いしています。
 各種受賞者には、個人の功績を称えるIshikawa Kano Medal、先端的な事例に送られるAsian Recognition on Excellence – Quality Practice、Asian Service Awardがあります。
 2024年7月末日現在、約150件の発表と200名を超える参加申し込みがあります。これらの発表は、18、19日のパラレルセッションで行われます。発表時刻などのプログラムは、ANQ congress Yokohama 2024ページで紹介されます
 (https://pub.confit.atlas.jp/en/event/anq2024)。
 9月20日(金)に行われる事業所訪問(Technical Site Visit)は、参加者が他国、地域の事業所を訪問する貴重な機会であり、例年多くの申し込み者があります。今回は、SBカワスミ株式会社 殿町メディカル研究所、マレリ株式会社 児玉工場、日本精工株式会社 藤沢工場藤沢技術開発センターが受け入れてくださいました。この場を借りて、受け入れに改めて御礼申し上げます。
 キーノートスピーチ、事業所訪問先は製造と医療に関わるものです。ANQ Congress Yokohama 2024の副題の意図は原点とさらなる新たな発展であり、その意味で製造、医療は副題と合致しています。
 まもなくANQ Congress Yokohama 2024の開催です。JSQC会員の皆様にとって、アジア地区での実践を知り交流する良い機会になることを確信しています。ぜひともご参加ください。


 

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