私の提言 ―自分史を振り返り、その先へ―
元・三菱重工(株) 溝口 伸明
今年3月に41年の会社生活を終え次の道へと進み始めました。いろいろな分野の方々にお会いし自分がどういう業務経歴なのかをお話しする機会が増えました。短い時間でお伝えしなければならない場合には、まだなかなかうまく行かないところです。
会社時代に品質技術者の育成という活動にも長く関わらせていただきました。その中で組織の力に必要な人材とそのために個人の姿がどうあれば良いかというテーマに取組んだ時期があり、自分の会社での歴史=自分史のまとめ方について考えてみる機会を得ました。
年度などでの振り返りは行われていると思いますが、それとは別に10年、20年などの時点で自分を振り返ってまとめ、その先の姿に活かそうというものです。凡そ次のような感じです。
業務経験を所属部門での経験、会社内の他部門・他事業での経験、他社・社外活動経験などの区分に分け、ガントチャートのように表し経験の長さや区分の広がりなどを見える化します。併せてこれまでの業務経験から得られた自分の強みを振り返りまとめます。
これらの振り返りから、得た強みの活かし方や新たにどのような強みを得ていくかなど自分の目指す姿を考えてみようというものです。会社生活終了後の方向性を考えるという目的もありました。今の時代、自分の姿を見せるには区分に社会貢献活動や個人の活動を追加しても良いかもしれません。
既に業務経歴記録の仕組みがある方、海外流の履歴書(CV)やジョブカードを作成されている方には業務経歴のまとめは問題ないでしょうが、所属のデータだけしかない場合には、長い年数が経過してからの初めての業務経歴振り返りには少し労力がいるものと思われます。自分の場合は業務経歴のまとめにお客様提出の担当者経歴書と審査員資格取得時の職務経験・能力開発記録が参考として役立ちました。
自分史を整理することにより次のようなメリットがあるのではと考えています。個人として:経験業務の整理に加え、強みの理解、キャリア開発への活用、組織として:人材育成計画・技術伝承への活用。
90歳まで生きる人の割合が男性26%、女性50%というデータがあり、会社生活後の時間も長くなります。自分史をうまく活用していきたいと考えているところです。
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