第1回 コロキウムルポ
With Corona /After Corona時代の品質マネジメント
コロキウムとは、2人以上の間で発生する会話であったり、限られた数の人々が特定のトピックについて議論する会議を意味する。今回は学会初のコロキウム形式で、オンラインで全国の会員が参加しコロナ渦での品質管理の悩みを共有しヒントを得ることを目的に開催された。内容は、冒頭に東京都市大学の兼子毅先生が講演した後、5名程度の小グループに分かれてブレークアウトセッションを行い、最後に兼子先生が、セッションの結果を解説するものだった。
兼子先生の講演では、企業や教育現場においてコロナの影響で現地に集合しにくいため、全員参加・小集団改善活動・三現主義が難しくなっていること。各種ITツールの利用が急速に進んだこと。コミュニケーションはメラビアンの法則が示すように視覚情報・聴覚情報の役割が大きいがITツールではそれらが伝わりにくいことを解説した。
ブレークアウトセッションでは「足りない要素は何か、それを補う方策」をテーマに議論した。SlidoというITツールを使いリアルタイムで各チームの意見を見ながら議論でき、活発だった。
最後にセッションで挙がった100件近く意見を、兼子先生が解説をした。主な意見は「現場がわかりにくい」「対面の機会が減りニュアンスが伝わらない」等オンラインの限界を感じる声が多かった。一方で「本社でベテランが現地の若手をオンラインで指導できるようになった」「監査をTV会議で行った結果、聴講での参加が増えた結果、品質管理の状況を共有できた」「ITツールを活用して無駄を省けた」という事例もあった。『変化するものが生き残る』…現代のコロナにも当てはまると思った。
茨木 陽介(ITコーディネータ)
投稿者プロフィール
最新の投稿
- お知らせ2024年12月17日第145回QCサロン(関西)オンライン開催
- お知らせ2024年12月16日ニューズNo,417を読む
- お知らせ2024年12月16日トピックス AI時代におけるコト価値づくりと品質保証研究会
- お知らせ2024年12月16日私の提言 ―自分史を振り返り、その先へ―