トピックス 中部支部の活動紹介

中部支部幹事長 余語 英俊

 中部支部では、東海、北陸地方の7県(愛知、静岡、三重、岐阜、福井、石川、富山)を対象に、地域の特徴を活かした活動を行っている。主な活動として、研究会活動を軸とした産学連携による会員の相互研鑽の場の提供と、シンポジウムや講演会などの行事を開催し、品質管理に関する先進的な情報の発信を行っている。以下、その内容について紹介する。

 ■研究会活動
(1)東海地区若手研究会
 年6回、東海地区の大学、企業、準会員のメンバーに大学院生オブザーバ数名が参加し、今年度は19名で活動。主にSQCに関連する問題提起と解決方法を議論し、実践的な「問題解決能力の向上」につなげる場としている。メンバーから提供されたテーマを議論することによって自己研鑽、相互研鑽を図っている。
(2)北陸地区若手研究会
 毎年2月か3月に北陸地区の高等教育機関の所属学生や金沢工業大学の学生による学生論文発表会を開催する他、年1回講演会・セミナーを開催している。
(3)中部支部産学連携研究会
 クローズド研究会として年6回開催し、今年度は産側14名、学側9名で活動。産学から持ち寄ったテーマを基にテーマ1~5件を登録し、学と産が双方向に情報発信を行う形で進めており公表可能な研究内容については研究発表会等で積極的に発信している。
(4)中部医療の質管理研究会
 2005年に岐阜県所在の医療機関が中心となって発足し、医療におけるTQMの実践と普及を目的として、品質管理の専門家のアドバイスを受けながら現在は15医療機関が参加して活動している。年1回シンポジウムを開催し、各病院のカイゼン活動の紹介や特別講師を招いての講演などを通じて中部地域の病院の総合的質向上を図っている。

■研究発表会
 会員の多岐にわたるニーズに応えた幅広い研究・開発テーマで、多くの企業・組織に展開できる発表の場として毎年8月に発表会を開催。前述の研究会からの成果発表を含め、学術界・産業界・医療界から16件程度の具体的実践事例の発表がある。コロナ禍ではオンラインで開催していたが、昨年度より従来の対面での開催に戻している。

■シンポジウム
 年1回、7月頃に産学界の関心が高く、一般からも多くの方に参加いただけるテーマを選定して開催している。ここ数年は参加者からの要望が多い「価値創造」に関するテーマを続けているが、より多くの賛助会員に参加いただけるよう大口参加券を設けたこともあり250名を超える方々に参加いただいている。

■講演会
 年1~2回、会員の関心が高いテーマを選び開催している。シンポジウム、講演会は、以前は対面で開催していたが、コロナ禍を機にオンライン開催に変更した。

■事業所見学会
 年2回、質の高い品質管理・人材育成をしている中部地区の企業を選定して開催している。見学会の中では、参加者相互の異業種交流・相互研鑽を目的として「参加者意見交換会」を実施し、見学先企業からの一方向の情報だけでなく、異業種の参加者から普段とは異なる幅広い意見も聞きながら見学で学んだことを整理して発表してもらうことで、新しい気づき、学びを得られる見学会にしている。

■幹事研修会
 これらの活動を推進するため、中部支部の役員・幹事が分担して各行事を企画・運営しているが、幹事自身の企画力・運営力・知識の向上を図るため、毎年研修会として講師による勉強会と北陸地区の企業や施設の見学会を実施している

 以上が、中部支部の活動概要である。今後とも、中部地区の強みである産業界と学界の連携を密にしながら、ものづくりやサービスの現場で、実践に役立つ品質の考え方、管理手法を発信し、会員や社会に貢献していきたい。
 

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jimukyoku01
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