第439回事業所見学会ルポ
鍋屋バイテック会社 関工園

 2024年2月28日(水)に鍋屋バイテック会社にて「機械要素部品専門メーカーとしてお客様の成功をサポートする開発・製造・販売体制の取り組み」のテーマで開催、15名が参加した。
 最初に事業所内施設を見学させていただいた。事務棟内には日経優秀製品・サービス賞2023の最優秀賞を受賞した炭化ケイ素(SiC)ネジなど、自社製品が多く展示されており、会社の強みである技術力の高さが伺えた。また、全てのデータに価値があるとの考えのもと、デジタル化がかなり進んでいた。例えば、これまでの問合せ内容をデータベースに蓄積し、問合せがきたら、すぐに回答候補をAIが提案する仕組みを構築していた。その後の工場見学においてもクリーンルームをはじめ、様々な製造工程をたいへん興味深く見学させていただいた。見学中、至る所で社員の皆様が元気よく挨拶されることが印象的で活き活きと働いている会社風土を感じた。
 見学後、代表取締役社長の岡本様より会社概要を説明いただいた。創業は桶狭間の戦いの1560年であり、社名の由来は、鍋屋(鍋をつくる屋号)、バイテック(伝統技術×新技術)、会社(会社は社員のもの)とのことで、社員がすべての源泉であり、失敗してもいいからチャレンジさせて会社を発展していきたいなどの想いを語っていただいた。
 人材育成にも力を注いでおり、資格取得への補助制度があった。対象資格は約350あり、取得した数だけ毎月手当がでる制度である。これにより、社員に新しいことに挑戦していこうとする意欲が生まれ、考えるクセがつき、勉強を重ねることで、新しいアイデアが思いつくとのこと。実際に制度開始後20年間で売上げが3倍となっている。この他にも感性を磨くためのコンサートホール、美術館など、良い商品は良い環境から生まれるとの社長のお考えを具現化されていた。
 帰り際、多くの社員が寒い中わざわざ屋外まで出てきて、送迎バスを見送っていただくなど最後まで本見学会開催にご対応いただいた鍋屋バイテック会社の皆様に心から感謝申し上げます。

渡邉 克彦(トヨタ自動車(株))

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jimukyoku01
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