第23回「安全・安心のための管理技術と社会環境」ワークショップ
-DXによるプロセスの革新・改善が社会にもたらすもの-
日 時 | 2023年12月18日(月)13:00~17:30 |
場 所 | Cisco Webex Eventによるオンライン開催 |
主 催 | 日本品質管理学会 日本原子力学会 ヒューマン・マシン・システム研究部会 日本人間工学会 安全人間工学委員会 |
後 援 | 日本電気協会、日本信頼性学会 |
参 加 費 | 無料(後日作成の報告書(PDF)が欲しい方は1冊1,000円で別途入手できます) |
定 員 | 100名 |
申込締切 | 12月11日(月)17:00 |
連 絡 先 | (一社)日本品質管理学会 事務局 〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-2-1 日本科学技術連盟内 E-mail:jimukyoku@jsqc.org |
【開催趣旨】
エネルギー、運輸、医療などの社会基盤分野において安全・安心を確保するためには、ハードの健全性だけでなく、ヒューマンファクターや組織のマネジメントなどのソフト面にも目を配ることが必要である。しかし、多くの研究が行われてきたにもかかわらず、ソフト面に起因する事故・トラブルが少なくない。本シンポジウムは、安全・安心のための管理技術と社会環境に関する研究の現状と課題、事業者と規制当局の関連する事項の実施状況と課題などを持ち寄り、関係者で認識を共有した上で、行うべき研究の課題や方向性、事業者や規制当局が実施すべき事項などを充実するための手がかりを得たいという思いで、ヒューマンファクター、品質マネジメント、社会技術の3つの学問分野の専門家が集まり、2007年3月以来継続的に開催してきた。
23回目となる今回は、「DXによるプロセスの改善・革新が社会にもたらすもの」をテーマに取り上げる。社会が大きく変化する中、新たな価値の創造や社会課題の解決が求められている。このような顧客や社会のニーズに応えるためには、従来の枠にとらわれずに異業種の間で密接な連携を図るとともに、その中で過去の膨大なノウハウを失敗なく活用して安全と安心を確保することが必要になる。これらを達成するためには、DX(デジタルトランスフォーメーション)という言葉に代表されるような情報技術の活用を進め、様々なプロセスの改善・革新を図っていくことが大切である。しかし、DXとは何か、DXが仕事や生活にもたらすものは何か(コミュニケーションの促進、ナレッジの蓄積・活用、コンピューテーションの高速化など)については、共通の理解ができているわけではない。また、DXが価値の創造や生産性の向上、安全・安心の確保にどのような影響を与えるのか、そのような中での規制との関わり、DXによって人間の役割がどのように変化するのか、DXを推進する上で問題となる人の考え方・態度などについては必ずしも明らかになっていない。
そこで、本ワークショップでは、異なった領域の実務家・専門家からの講演をいただいた上でパネルディスカッションを行い、DXをどのように捉えればよいのか、DXが社会にもたらすものは何か、DXを推進するに当たって考慮すべき人的・技術的・組織的要素は何か、DXを社会にとって真に役立つものしていくためにはどのような取組が求められるのか、その実践に向けてどのような研究・検討を行っていく必要があるのかを明らかにしたい。
【プログラム】
総合司会 中條 武志(中央大学)
13:00-13:10 | 開会挨拶・趣旨説明 |
五福 明夫(岡山県立大学、日本原子力学会 ヒューマン・マシン・システム研究部会) | |
13:10-13:30 | 「問題提起:DXによるプロセスの改善・革新が社会にもたらすもの」 |
飯塚 悦功(東京大学) | |
DXをどのように捉えればよいのか、DXが社会にもたらすものは何か、DXを推進するに当たって考慮すべき要素は何か、DXを社会にとって真に役立つものしていくためにはどんな取り組みが必要なのかなど、問題提起をしていただく。 | |
13:30-14:00 | 「DXがもたらす産業構造の変化と取り組むべき課題(仮)」 |
浅羽 登志也(ガイアラボ合同会社) | |
インターネット革命によるDXの本質は何か、組織が提供する価値を製品・サービスから個々の顧客の体験に変換するために、組織として、社会として何に取り組む必要があるのかをわかりやすく話していただく。 | |
14:00-14:30 | 「電気保安のスマート化に向けた取組と規制の在り方(仮)」 |
柳 真裕(経済産業省電力安全課) | |
電気保安においては人材の不足が深刻化している。このような中、DXによる保安のスマート化が着目されている。様々な事業者における取組の実態、その促進と安全の確保のバランスを考えた規制の考え方について説明していただく。 | |
14:30-15:00 | 「電力事業におけるDXの現状と課題(仮)」 |
五福 明夫(岡山県立大学、日本原子力学会 ヒューマン・マシン・システム研究部会) | |
電力事業に関わる事業者・メーカーにおけるDXを目指した取組の具体的な事例について話していただくとともに、取組を進めるに当たって、何を目指しているのか、何が課題になっているのかを話していただく。 | |
15:00-15:10 | 休憩 |
15:10-17:20 | パネルディスカッション「DXによるプロセスの改善・革新が社会にもたらすもの」 コーディネータ:首藤 由紀(社会安全研究所) パネラー :飯塚 悦功(東京大学) 浅羽 登志也(ガイアラボ合同会社) 柳 真裕(経済産業省電力安全課) 五福 明夫(岡山県立大学 木村 浩(木村学習コンサルタンツ) 論点 ・DXをどのように捉えればよいのか、DXが社会にもたらすものは何か ・DXを推進するに当たって考慮すべき人的・技術的・組織的要素は何か ・DXを社会にとって真に役立つものしていくためにはどのような取組が求められるのか |
17:20-17:30 | 閉会挨拶 |
木村 浩(木村学習コンサルタンツ) |
<参考>
2007年3月8日 | 第1回 | 品質マネジメント、ヒューマンファクター、社会技術(総論) |
2007年9月12日 | 第2回 | 不適合管理 |
2008年3月10日 | 第3回 | 人間信頼性 |
2008年9月26日 | 第4回 | 情報の共有・公開 |
2009年3月10日 | 第5回 | 人材・技術マップ(総論) |
2009年9月7日 | 第6回 | 失敗から学ぶ |
2010年3月8日 | 第7回 | 教育・訓練 |
2010年9月6日 | 第8回 | コミュニケーション |
2011年3月8日 | 第9回 | 手順書・マニュアル |
2011年9月14日 | 第10回 | ヒヤリ・ハットと危険予知 |
2012年3月12日 | 第11回 | 安全の確保と信頼・理解の醸成(総論) |
2012年10月13日 | 第12回 | エネルギー問題に関する国民的議論 |
2013年3月16日 | 第13回 | レジリエントな組織はQMSで作れるのか |
2013年10月12日 | 第14回 | 柳田邦男氏とともに「福島事故」を考える |
2014年12月23日 | 第15回 | 社会の安全・安心を確保するための行政による規制と事業者による自律的 マネジメントのあり方 |
2015年12月25日 | 第16回 | 事故調査の社会的役割と進め方 |
2016年12月23日 | 第17回 | 信頼を得るための方法 |
2017年12月24日 | 第18回 | 安全文化の醸成と全員参加の実現 |
2018年12月22日 | 第19回 | 情報・知識の共有による安全・安心の確保 |
2019年6月21日 | 第20回 | 安全に寄与する組織文化の核心とは -リーダーシップ・マネジメントの視点から |
2020年11月14日 | 第21回 | 社会の変化と人の育成 -学習機会の減少、過酷な状況への対応、自動化の進展がもたらすもの |
2022年5月14日 | 第22回 | 安全・安心な社会の実現を目指して -品質不正、規制と自主的マネジメント、科学的問題解決法の教育 |
過去のワークショップの報告書(講演・討論記録、PDF)を各1,000円で頒布しています。
NPO法人パブリック・アウトリーチ(info@ponpo.jp)まで氏名・送付先(E-mailアドレス)を連絡して下さい。
今回のワークショップ(第23回)の報告書(講演・討論記録、PDF)についても1,000 円で頒布の予定です。2024年3~4月ごろ準備できる予定です。
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