第151回講演会ルポ
ブリヂストンのDXを支えるソリューション品質管理の取り組み

 2024年7月26日(金)に第151回(中部支部第64回)講演会がオンラインで開催された。講演者は(株)ブリヂストン 新事業・ソリューション品質経営部門の部門長である西崎 友康 氏で、ブリヂストンでのDXを支える品質管理の取り組みについてご講演いただいた。
 はじめにブリヂストンの使命として掲げている「最高の品質で社会に貢献」をベースとし、Bridgestone 3.0にて制定したソリューション化に向けたビジョンを実現するための様々な取り組みについて紹介いただいた。
 つづいて、1960年代からのデミング・プランの基本思想「良い品質の製品は、良い体質の会社から生まれる」に基づき、体質改善に取り組んできたブリヂストンのTQMの歴史および活動内容について説明いただいた。
 体質改善のための全社各職場で取り組む課題として7つのポイント(品質保証とコスト改善による競争力の増強/独創的新製品の開発/流通機構の整備と販売の伸長/利益確保の販売/能率的な業務と定員制の実施/教育訓練の徹底/権限の明確化と責任体制の確立)を示し、5つの合言葉(PDCAを身につけよう/5W1Hを活用しよう/生きた標準化を進めよう/データでものをいおう/重点管理をおこなおう)を基本動作に据え、目標達成を図った活動である。
 最後に、ブリヂストンのDX化を支えるソリューション品質管理の取り組みの事例として、運送事業者向けの「トータルパッケージプラン(TPP)」を紹介いただいた。
 このサービスは、タイヤの選定、管理、メンテナンスを一括で提供し、さらにタイヤの状態を遠隔でモニタリングするデジタルソリューションもオプションとして提供するものである。リアルとデジタルを組み合わせたこれらのソリューションが運行の安心・安全を支える先進的なサービスである。
 紹介いただいた体質改善の取り組みやTPPを事例とした顧客経験価値(ソリューション品質)管理の考え方、手順ついて、DX化を進めていく上で、大いに参考にしたいと感じたご講演であった。

磯部 大策(コマツ)

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