高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)について

2024年2月19日
一般社団法人 日本品質管理学会
会 長  若林 宏之

 日本品質管理学会は2010年以来、日本のTQM(総合的品質管理)の伝統とQCサークルという全国組織をもつ日本の財産を活用し、初等中等教育における『科学的問題解決法』の普及と推進に努めて参りました.ここで『科学的問題解決法』とは、「自己肯定感」と「生きる悦び」、そして「生きる力」を可能とする方法・プロセスであり、倫理道徳とともに万人が持つべき必須のものです.また、AI・DX推進にも鍵を握ります.そして中央教育審議会「高等学校教育の在り方ワーキンググループ」の「中間まとめ」(令和5年8月)での、探究的な学び・STEAM教育等の文理横断的な学び・実践的な学びの推進に必須のものです.
 上記の学びへ向けて、2023年度には,文部科学省が「高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール)」により,高等学校段階におけるデジタル等成長分野を支える人材育成の抜本的強化を図ろうとしています[1].
 本会は,『科学的問題解決法』を柱とする世界を代表する学会として,産業界における工程ビッグデータの提供とその分析事例の提供、DXハイスクールの実施への助言、指導者教育・人材育成などを全面的に支援するともに、科学技術教育フォーラムの開催などを通しての探究的な学びへの問題解決法の普及啓蒙に努めてまいります.なお、科学技術教育フォーラムは2010年より10回開催し、産官学の協同による教育推進へ向けて産官学のベクトル合わせと日本の品質管理界が培ってきた主体的・協働的な科学的問題解決の知の発信を行ってきたもので、過去の動画を閲覧可能です.

参考文献

[1] 文部科学省: 高等学校DX加速化推進事業(DXハイスクール),

令和5年度文部科学省補正予算事業別資料集, p.54

https://www.mext.go.jp/a_menu/yosan/r01/1420672_00008.htm

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