第52年度事業計画

自2022 年10月 1日   至2023 年 9月30日

1.運営方針

 第52年度は、ミッション、ビジョン、重点実施事項の達成により、学会のさらなる価値向上に取り組みます。とくに、学会誌の変革、支部活動の強化、研究会活動や発表会の活性化、講演会や講習会の充実、JAQ活動の推進、ホームページについての検討を進め、会員へのサービス向上を図ります。また、事務局業務や理事会・各委員会についても見直し、省力化と効率化を推進します。
JSQC会員の皆様方におかれましては、JSQCのさらなるチャレンジに向けて、格段のご支援、ご協力を衷心よりお願い申し上げる次第です。

2.総合企画委員会

 重点実施事項3ヶ年中期計画の進捗管理の場と位置づけて、概ね3ヶ月に1回の頻度で開催を計画します。とくに、概況に示した運営方針を議論する場として少人数での構成にて議論を継続します。重点実施事項3ヶ年中期計画の完成年度となりますので、振り返りをすることで、ミッション、ビジョン、重点実施事項についても再検討します。

【品質誌あり方検討WG】
 Total Quality Science(TQS)を、トップジャーナルに育てるためのオープン化、国際化に向けて引き続き準備を進めます。国際基準で研究者が安心して、積極的に投稿したくなる雑誌とするべく、個人情報保護、出版倫理などに関するルールの整備を完了し、新体制での論文募集を始めることを目指します。科研費が採択された場合は、その経費支援を活用して当該事業を推進します。

【研究発表会実行委員会(特別委員会)】
 2023年5月開催予定の第131回研究発表会でのチュートリアルセッションの企画・実施、そして研究発表会のプログラム作成などサポートします。また、第53回年次大会の研究発表会開催の準備を行います。
 また、委員会のあり方・進め方などについての整備を行っていきます。

3.庶務委員会

 庶務全般については、学会運営が円滑に進むよう、諸般の活動を進めていきます。選挙管理については、オンライン選挙を継続いたします。会員サービスについては、・会員資格審査、入退会審査を各種規定に基づき実施し、会員数増加にむけて活動を促進します。品質管理推進功労賞選考については、規程に基づき進めます。会計については、規程に基づき進めます。規程の制定、改定については、学会活動を発展的・効果的に進めるため、各委員会等と協力し、規定・内規等を迅速に作成・改定するように取り組みます。また、学会運営の透明性の確保の観点から、規定・内規等の改定を進めます。

4.活動委員会(事業を含む)

【研究開発】

 中長期計画、および、本年度の運営方針に基づき、以下の活動を行います。

  1. 例年通り、既存の研究会における研究活動予算を検討し、配分します。
  2. 第51年度に引き続き、将来を見据えた研究分野の検討と新たな計画研究会の設置を検討します。
  3. 第51年度と同様に、研究会の研究成果や活動内容を学会誌へ掲載する活動を継続します。
  4. 事業・広報委員会と連携しながら、研究発表会や年次大会においても、研究会の研究成果や活動内容の発表を促進していきます。
  5. 第51年度に引き続き、研究活動とその成果を学会員へ広く伝え、学会員が学会の真価を享受できるようにするため、各支部とも連携を深め、学会活動の充実と活性化を目指します。

【学会誌編集】

 第52年度も、例年どおり、年4冊の学会誌『品質』を発刊します。
 現在の編集方針、すなわち、学会での活動をタイムリーに会員の皆様にお届けすることを重視し、今年度も、その編集方針を継続して活動していきます。特に、研究会報告や部会報告を中心に編集していきます。また、支部活動に基づく招待論説、チュートリアルセミナー、クオリティトークの講演概要、学会主催の講演会での講演内容、若手研究者の研究紹介などを掲載していく予定です。さらに本年度より、特集記事も編集する予定です。特集記事は、学会内で活動の結果生まれた知見をより多くの学会員へ広めるための包括的な記事や、学会外で生まれた品質管理・TQMに寄与する知見など、学会員の新たな気づきを促せるような記事を目指します。
 学会誌の意義と魅力を高め、学会活動を的確に伝えることができるような紙面づくりを目指していきます。

【事業・広報】

 第52年度は 引き続きコロナ感染防止の観点から、対面での行事開催が困難なため、当面オンラインで開催していきます。
 魅力ある学会づくりに向けて、オンラインという条件下でも、魅力ある行事の企画を、以下のポイントを重点にして、各行事の企画開催を行います。

  • 価値創造・サービス産業・会員企業の関連会社やパートナー、若手や女性などを狙った魅力のある企画テーマの発掘
  • 賛助会員企業内からの新たな参加者の開拓
  • 新会員・新賛助会員発掘のためにキャラバン事業の見直し
  • 各行事の、広報・募集・参加・開催運営方法の改善
  • ポストコロナでの新しい開催手段でのありかた探索・策定
  • 支部活動との連携
  • 新HP情報発信の重点的・計画的改善

▼(表)第52年度事業計画

【JSQC選書】

 「JSQC選書=品質管理に関する、非専門家向け高度教養講座」の地位を確立すべく、引き続き、品質立国日本再生に寄与するテーマで良質の書籍の発刊を目指します。
 並行して、第52年度以降の選書テーマ候補を充実させ、時宜を得た発行計画の立案を行います。その際、JSQC選書既刊本に対する読者の声の収集・把握に努め、今後のテーマ選定等に活かします。必要があれば、テーマ選定から発刊までの一連のプロセスを改善します。書籍の内容と購入者の傾向や関係を探ることも考えます。
 また、JSQC選書の知名度向上に向け、有効な広報策について検討・実践を試みます。

4-1.東日本支部

 第51年度に引き続き、関東エリアのコミュニティ強化を目指して、活動委員会(事業・広報)が中心となり、クオリティトーク・事業所見学会などを企画・開催します。特に、前年度は対面での開催が難しかったイベントの対面やハイブリッドでの実施を検討します。
 また、東北以北のコミュニティ強化についても昨年度と同様に、活動委員会(事業・広報)が中心となり、東北エリアでの継続開催、および同地区以外の行事開催について検討をさらに進めます。
 さらに、各支部とも連携をはかり、オンラインによる講演会などを積極的に企画していきます。

4-2. 中部支部

(1)中部支部の基本方針

 1)本部の方針に基づいた活動を展開します。
 2)研究会活動を軸として、産学連携による会員の相互研鑽の場を提供するとともに、品質管理に関する先進的な情報の発信に努めます。
 3)品質管理の考え方・手法を、諸団体との連携により、様々な業種・職種に発信して、中部地区の成長に貢献します。特に、中小企業への発信に努めます。
 4)研究発表会を核とした行事の充実に努めます。

【中部支部のスローガン】

 品質管理の普及・浸透で、問題解決力を高めて、日本の生産性向上(成長)に貢献しよう!

(2)行事の具体的な内容

 1)研究会

 研究会活動を支部活動の中心と位置づけて、次世代を見据えた若手研究者の活性化と内容の更なる充実を図ります。

  • 東海地区の若手研究会(主査:松田 眞一)[6回/年]
  • 北陸地区の若手研究会(主査:中野 真)[発表会:1回/年]
  • 中部医療の質管理研究会(主査:木村 茲)[6回/年]
  • 中部支部産学連携研究会(主査:川村 大伸)[6回/年]

2)研究発表会[1回/年]

  会員の多岐にわたるニーズに応えた幅広い研究・会員の多岐にわたるニーズに応えた幅広い研究・開発テーマで、かつ多くの企業・組織 に展開できる発表の場を提供します。

  • 学会の新しい研究成果と一般も含めた産業界・医療界からの具体的実践事例を発表。
  • 中部支部の4つの研究会から、活動成果を発表。

3)シンポジウム(基調講演とパネル討論会)[1回/年]

 産学界の関心が高く、一般からも多くの参加者を得られる基本方針に沿ったテーマを選定し企画します。

4)講演会[1~2回/年]

 会員の関心の高いテ会員の関心の高いテーマによる講演会を開催する(原則は会員限定(賛助会員を含む)での開催)

5)事業所見学会[1~2回/年]

 先端的な企業や組織を訪問し、会員(幹事を含む)の研鑽の場の提供を企画します。

 6)幹事研修会[2回/年]

 幹事間の意思疎通を図り、中部支部の活動・運営に対する議論・相互研鑽ができる研修を行います。また内1回は北陸地区の幹事の協力を得て北陸の企業訪問を行います。

(3)中部支部の運営について

1)上記行事の企画は、幹事会で行います。幹事会は2ヶ月に1回程度を目処に開催します。
  開催日、場所の調整は、事務局(日本規格協会名古屋支部)にて行います。幹事会には中部支部在住の理事、代議員も参画し、支部運営にあたります。

2)行事の運営は、行事マニュアルに沿って進めるとともに、PDCAを回し、効果的かつ効率的な運営を行います。

3)代議員を中心として、各事業の企画を充実させることに今後重点をおいて進めます。

4-3. 関西支部 

1)運営方針

 日本企業は、世界経済の中で勝ち残っていくために、さまざまな構造改革や将来の成長戦略構築に頭を悩ませている。また、低炭素社会の実現に向けて、太陽光発電や電気自動車など、革新的な技術開発が求められる時代となっています。今後、日本企業がさらに成長し、グローバル競争に勝ち残っていくためには、日本企業元来の強みである「技術開発力」「品質力」ならびに、それらの元となる「人間力」がますます重要となってきています。
 このような状況の中、これまで日本の文化や産業を支えてきた“モノづくり”“コトづくり”とともに“人間力”の基盤を引き続き維持・発展させていくことが必要であり、このとき、品質管理の果たすべき役割はますます大きくなってきています。
 関西支部では、品質力、組織・マネジメント力、現場力、顧客対応力の向上策について具体的に提言することにより品質管理のレベル向上に貢献することを目的に、事業活動のさらなる活性化を図ります。また、昨今の感染症の拡大による社会情勢が急激に変化する環境下において、会員の方々に有益な情報発信を行うために、内部のIT化、外部のリモート参加をより一層促進させ、多くの会員が満足できる活動を展開していきます。

 (2)事業内容

1)講演会【1回】
 “モノづくり”“コトづくり”の発展に寄与できる魅力ある講演会を企画します。

2)シンポジウム【1回】
 今、最も要求されているテーマを選定し、活発な議論のできるシンポジウムを企画します。

3)研究発表会【1回】
 企業のニーズと学のシーズをマッチさせ産学で相互に研鑽できる発表会を企画します。

4)事業所見学会【2回】
 特色のある事業所の見学を企画します。

5)QCサロン【5回】
 会員サービスの充実を図る講話とざっくばらんな質疑応答ができるサロンを企画します。

6)研究会【適宜】

  1. AI時代におけるコトづくりと品質保証研究会・・・継続
     品質管理の対象が、モノづくりからコトづくりへと変化する中、IoT、AIなどのICT技術の進展ととものデジタル・トランスフォーメーション(DX)利活用による製品・サービスの開発と品質保証のあり方が変化してきています。特に、これまでの「顧客仕様とモノとの間にギャップのないことに対する品質保証」から、「顧客自身の気づいていないコト価値に対して、顧客オペレーションプロセスに対応した自社のオペレーションプロセス構築」と「顧客の行動にかかわるビッグ・データのIT技術利活用によるコト仮説生成に基づく製品・サービス企画と顧客の期待するコトとの間に発生するギャップをスピーディに解消することに対する品質保証システムの構築」が求められています。そのため「言語データの利活用に基づく顧客の気づいていないコトに対する仮説の生成、その仮説に基づく製品・サービスの企画、企画に基づくプロトタイプの制作と顧客提示によるギャップの発見と解消」というPDCAサイクルの新しいあり方を探ることを目的に研究を行います。
  2. ダイナミックロバストマネジメント研究会・・・継続
     Society5。0に対応した新価値創出と、これまで研究を行ってきた「科学的先手管理七つ道具(SE7)」とISO MS の品質、環境規格の特長、意図、SDGs、 イノベーション・マネジメントシステム(ISO 56002)等とを俯瞰的に融合して組織の文化へのマッチング、コミュニケーション、KPI(ISO 22400)等を明確にします。従来、企業経営に有効なマネジメントシステムとして実地で検証されてきた日本的なTQMと高度な先進技術(IoTなど)との相互関係、ヒューマンエラー、モノづくりのレベルアップ策等に関して、品質管理学会が培ってきた数々のQC技術をベースにし、グローバル化時代におけるダイナミックな問題解決アプローチの方法論を体系化することを目的に継続して研究を行います。

(3)その他

 1)関西支部企画運営委員会の実施
  支部運営に関する各種の検討を行い、支部事業の活性化を図ります。関西地区以外の会員に対しても支部事業の案内を行い、支部事業への積極的なリモート参加を働きかけます。

 2)データ管理の質的向上と定点観測
  支部活動に関する各種データ収集・管理を継続的に行い、支部活動の現状把握や活性化に役立てます。

4-4.西日本支部 

 西日本エリアのコミュニティ強化を目指し、活動委員会(事業・広報)と連携し、引き続き、事業所見学会及びJSQC規格講習会などを企画、実施します。
 また、コミュニティ拡大のため、エリア内各地域での行事の企画、実施についても、 積極的に検討を進めます。

4-5.生産革新部会(サービスエクセレンス部会と合同開催)

  部会としてはサービスエクセレンス部会と合同で開催していきます。

4-5-1. 信頼性・安全性計画研究会

 本計画研究会は、最終期の活動として社会システムにおいて安全・安心を実現するための要素、方法論の提言を目指します。52年度の活動を継続し、おおむね3ヶ月に1度研究会を開催し、主に品質不正発生・未然防止のシナリオ作成を進めてまいります。前年度と同様に、議題に関する委員の見解やアイデアをGoogle Formなどのオンラインツールを用いて文章、イラスト、図表の形で収集し、これらを一般化することで、汎用性の高いシナリオにすることを目指します。研究成果については、JSQC研究発表会、年次大会などで積極的に発表することを検討いたします。

4-5-2. テクノメトリックス研究会

 本計画研究会は、最終期の活動として社会システムにおいて安全・安心を実現するための要素、方法論の提言を目指します。52年度の活動を継続し、おおむね3ヶ月に1度研究会を開催し、主に品質不正発生・未然防止のシナリオ作成を進めてまいります。前年度と同様に、議題に関する委員の見解やアイデアをGoogle Formなどのオンラインツールを用いて文章、イラスト、図表の形で収集し、これらを一般化することで、汎用性の高いシナリオにすることを目指します。研究成果については、JSQC研究発表会、年次大会などで積極的に発表することを検討いたします。

4-5-3. 商品開発プロセス研究会

 3つのWGによる研究会をそれぞれ毎月1回程度開催するとともに合同研究会を開催し、各WGの研究テーマ間の関連性などを再確認します。
 本年度は、「品質」誌に研究会報告を掲載すると共に、2023年6月の品質工学会年次大会での研究発表を行います。引き続き適用例の構築などの活動を行います。

4-5-4. 社会基盤型運輸システム品証研究会

 交通・物流系における自動・自律化の先端技術が社会インフラの中核として社会に定着するために求められる品質管理、特に、品質保証の在り方について、学術的・実務的な観点で検討します。次年度の検討テーマも主に下記の3分野とし、さらに、各分野で早期実用化が求められる社会的なサービス事業について重点的に議論します。

(1)自動車の自動安全運転技術
(2)ドローンの自動航行技術
(3)サービスロボットの自律搬送技術

 第51年度は、医療・介護や防災などの地域社会が主体となって進めている小規模な社会実装における個別化と汎用化の課題を取り上げます。公共性の高い救急搬送などのサービスを普段の日常生活にも展開させる実用化の取り組みに注目します。品質保証の具体的な検討として、下記の観点からの議論も展開します。

(1)市民(顧客)主体の社会的サービスに求められる品質管理
(2)アジャイル型開発のリスクマネージメント
(3)デジタル・プラットフォームにおける品質管理
(4)社会基盤創造のためのソーシャル・キャピタルの醸成
(5)自動化・自律化技術を活用するサービスの資格制度

4-5-5.AI品質アジャイルガバナンス研究会

 AI品質アジャイルガバナンス研究会では、AI品質管理に関わる法規・標準・ ガイドラインの抽象的な要求事項を、AI品質管理の現場に迅速に適用し、AI品質を向上させることを可能とするAI品質アジャイルガバナンス手法を開発することを目指します。具体的には、世の中にある、欧州AI法案、ISO/IEC/JTC1 SC42の標準、AI原則実践のためのガバナンス・ガイドラインなど、法規・標準・ガイドラインの要求事項を集約してAI原則として整理したうえで、その実践を支援するAI原則対応例をAIと品質管理の専門家の視点でまとめます。本年度は、10月から研究会活動を開始し、おおむね1カ月に1度の開催し、以下のように研究を進めていく予定です。

(1)まず、品質管理の現場で実践が難しい抽象的な法規・標準・ガイドラインの要求事項を集約し、AI原則に整理します。
(2)次に、AI原則の中で特に研究が必要な重要な項目を選択します。
(3)これを受け、そのAI原則の項目に関連する具体的事例を調査して収集します。
(4)その後、具体的事例及びアジャイルガバナンスの枠組みに基づいて、品質管理の現場に即した当該AI原則項目の実践的解釈案と充足方法を検討します。このとき、類似の事例で当該企業に発生するリスクを予測できる過去経緯もまとめます。
(5)最後に、研究会で妥当な解釈について合意します。

4-6.サービスエクセレンス部会(生産革新部会と合同開催)

 サービスエクセレンスは、サービスと生産に携わる幅広い職域を網羅する側面に加えて、各職域が求める課題を部会名に示し、課題の達成に向けて定期的に知識共有会を開催しています。そして、課題達成の原動力と位置付けるDX(Digital Transformation)は両部会の共通課題であり、コトづくりとして包括的にとらえて調査研究を行うために、前年度に続いて生産革新部会と合同で取り組みを進めます。
 第52年度は、「オペレーション革新を通した顧客価値づくり」を重点として活動を進めます。

(1)デジタルによる生産革新と価値共創(民間企業の取り組み)※知識共有会は51年度に実施済
(2)生産管理の今後の発展に向けて(学術的アプローチ) ※知識共有会は51年度に実施済
(3)デジタルツイン最前線(国内外における実装の動向)
(4)バックキャスティングによるオペレーション革新

 活動を通して得た情報は、『品質』誌に掲載するほか、クオリティフォーラム(日本科学技術連盟主催)における発表(2022年11月)などを通して学会内外への開示を予定しています。また、サービスエクセレンス/生産革新の実装を促進するためのコミュニティづくりを進めます。

4-6-1. サービスのQ計画研究会

 従来のサービス及びものづくりのサービス化という意味で、統合されたサービス概念、すなわち、サービスドミナントロジックにおけるサービスから創出される品質について研究します。具体的には、Service Excellence として定義される組織能力の測定、及び Excellence Serviceの設計やオペレーションに必要な顧客体験等の測定、これらの分析方法についてサービス学、統計学、情報学の観点から、理論及び応用面から研究を行います。研究成果については、研究発表会・品質誌などで積極的に発表していく予定です。
 第52年度も本研究会のメンバーは、ISO/TC312(Service Excellence)における規格開発に積極的に関与します。

4-7. 医療の質・安全部会

 第52年度も、QMS-H研究会、医療QMS監査研究会、医療経営の総合的「質」研究会の3研究会を中心に、医療QMSに関する研究を進めてまいります。医療の質マネジメント基礎講座は、既に2022年4月より12月末までの予定で開講しました。2023年4月からの開講形式についても検討中です。

 (1)QMS-H研究会との共同研究

 今年度は、文書管理、QMS維持継承、日常管理、教育をグループ研究の課題として取り上げ、進めていきます。参加病院は、既に重点課題を定めており、その解決を進めていきます。中間成果報告会は2022年9月に実施済です。例年行っている最終成果報告シンポジウムは、2023年3月5日(日)を予定しています。対面スタイルで行い、人的交流の場を作りたいと考えています。研究会の将来構想を検討する企画運営委員会も集中的に開催し、2022年度中には将来構想をまとめる予定です。

 (2)医療QMS監査研究会

 引き続き、2ヶ月に一度の頻度で開催予定です。現在、審査・監査における標準例を、いくつかの対象業務で作成しています。これを用いた模擬審査を行うことも検討しています。これを活用して、審査員教育のコンテンツに発展させることも検討します。2021年11月再開に向けて準備を進めて参ります。

 (3)医療経営の総合的「質」研究会

 本年度は本年度は、新型コロナウイルス感染症パンデミックの社会品質に関する総括を取りまとめるとともに、医療アラーム(生体情報モニター、ナースコール)、医療IT(電子カルテ:EMR、EHR、PHR)、個人情報保護、医療事故調査制度の在り方、患者参加の定義とその在り方、医療安全の相互評価の在り方、各種質管理手法(厚労省が2020年から医療安全管理専従者に求めているツールであるRCA、FMEA、特性要因図、業務フロー図)などに関して、取り組みます。 

 (4)医療の質マネジメント基礎講座

 「医療の質マネジメント基礎講座」は、既に2022年4月より12月までの予定で、オンデマンドコンテンツの提供により、開講しております。また、プロセスフローチャート、KYT、事故分析手法については、集合研修で演習を実施する予定です。さらに、2023年の開講計画を立案します。

4-8. ソフトウェア部会

 新体制を構築し、第52年度は前年度に実施できなかった、以下のことを行います。新型コロナウイルスの感染防止策を徹底しながら、遠隔会議、各種オンライン・ツールの活用を含め、活動を進めます。

・ソフトウェアのカテゴリーごとの品質管理方法論の構築

 50年度までに、品質管理の方法論や適用手法などの違いという観点からソフトウェアの分類を行いました。それを踏まえ、それぞれの分類ごとに、作業グループを構成して、より深い議論を進め、活発な活動を行います。
 また、ソフトウェア開発上の課題、リモートワークなど働き方改革に伴うマネジメント・教育上の諸問題など、部会員の身近な悩みを話し合える遠隔会議上の「場」を創出します。

・メーリングリストやSNSを利用した情報交換及び情報発信

 メーリングリストやSNSなど各種オンライン・ツールを利用して、部会メンバー間の情報交換を積極的に行います。また、部会の活動を一層理解していただくために、これまでに作成した部会成果物や研究内容を整理して、研究成果を活用しやすくします。

・ソフトウェア開発関連の行事に積極的に協賛・後援

 他団体の開催するソフトウェア開発関連の各種行事に協賛・後援することで、部会メンバーの便宜を図るとともに、ソフトウェア部会活動の活性化を図ります。

4-9.管理技術部会

 前期では、名称改訂してからの管理技術部会としての4年間の研究成果をまとめました。今期では、前期に行った会員アンケート結果をもとに、次のフェーズとして何を取り組むかを検討し、新たな運営体制の基盤整備を行います。主な実施事項は以下の通りです。

(1) 既存WGの継続

 既存の4つのWGについては、小集団での研究会合という性格を維持しながら、会員や社会のニーズが高い新たな研究テーマを定め、研究活動を推進します。

(2) 勉強会/情報共有会の導入

 WG参加有無に限らず、部会員・学会員が広く、気楽に参加できる機会を新たに設けます。会員アンケート結果に基づき、品質不祥事、DX&AI、人財育成、SDGs/ESGs、ISO9001/TQMの5つの領域に焦点を置き、有識者や専門家をゲストとして招いたり、部会メンバー間での情報共有を行い、関連する最新情報や研究動向を調べて、部会として取り組むべき新たな研究課題を具体化していきます。

(3) 情報発信力の強化

 メーリングリストを用い、部会での研究成果やその活動経過を積極的に部会員に発信します。また、学会の研究発表会・年次大会での発表を推進し、学会員に広く周知します。

5.標準委員会

 (1)JSQC規格の新規作成を継続、及び計画・実施します。

<継続>

  • JSQC-Tr 01-001 品質不正防止の技術報告書

<計画・実施>

  • JSQC- Std 61-001 根本原因分析の指針
  • JSQC- Std xx-xxx リスクマネジメントの指針
  • JSQC- Std 01-001(E) TQMの指針(英語版)

(2)JSQC規格のJIS化を継続、実施します。

<継続>

  • JIS Q 9027:2018(E) マネジメントシステムのパフォーマンス改善
    -プロセス保証の指針(英語版)
  • JIS Q 9028:2021(E) マネジメントシステムのパフォーマンス改善
    -小集団改善活動の指針(英語版)

<実施>

  • JIS Q 9030:20XX マネジメントシステムのパフォーマンス改善
    -新製品及び新サービス開発管理の指針

(3)JSQC規格の定期見直しをします。 

  • JSQC-Std 00-001 品質管理用語 2022年12月
  • JSQC-Std 32-001  日常管理の指針  2023年4月
  • JSQC- Std 41-001品質JSQC-Std 32-001(E)  日常管理の指針(英語版)2023年4月

(4)新しい学会規格の説明会を開催します。

  • JSQC- Tr – 01-001 品質不正防止の技術報告書(予定)

(5)事業委員会提案の学会規格講習会に講師を選定、派遣します。

6.学術委員会

6-1.論文誌編集、表彰(学術)小委員会

【論文誌編集】

(1)従来からの方針を引き継ぎ、論文審査において、査読意見を参考にしつつも論文誌編集委員会の主体的な判断に基づき採択の可否を決定していきます。また、「著者責任」を基本とし、新規性・価値のある主張を含む論文については原則として掲載する方針についても、変更ありません。年間の掲載数10本を目指します。

(2)規定された方法に従って、投稿論文審査の質の向上と迅速化を図っていきます。

(3)国際交流委員会と協力して、ANQ Congress 2023への論文発表を促進します。特に、若手研究者への支援を積極的に行います。

(4)国際交流委員会と連携して、ANQ 発表論文を対象とした英文電子ジャーナル(Total Quality Science)の発行に向けて活動します。第52年度はVol。 8を発行する予定です。

(5)論文掲載には相当なコストがかかるため、学会の財政状況を鑑みますと、論文掲載料の徴収は避けらない状況です。会員の理解を得つつ、引き続き検討します。

(6)英文電子ジャーナル(Total Quality Science)をインパクトファクター付きのジャーナルにするために、総合企画委員会と連携し、協力します。

(7)昨年度に引き続き、研究発表会の活性化を目的として創設された優秀発表賞制度を継続します。

【研究助成】

 第52年度も引き続き若手研究者に対する研究助成を行います。

6-2.国際交流、学会間交流小委員会

【国際交流】

1)ANQ Congress 2023への協力

 ベトナム(開催都市・形態は未定)で、ANQ(Asian Network for Quality)総会の開催が予定されています。大会開催の支援やアドバイスを、JSQCとして継続的に行っていきます。

(2)ANQの安定的発展のための調整

 JSQCは、2023-2024年度にANQ理事会の議長を務めます。年 2回の開催を予定しています。ANQ-CEC(ANQの品質管理検定委員会)、Ishikawa Kano Award委員会には、委員を派遣します。財務委員会では、JSQCが委員長をつとめます。2024年のANQ総会を日本での開催に向けた準備を進めます。

(3)英文電子ジャーナルの刊行

 英文電子ジャーナル(Total Quality Science)の刊行の8年目が開始されます。国際学会発表(ANQ総会)と、英文電子ジャーナル投稿(TQS)のよいコラボレーションを今後とも継続強化してまいります。投稿システムの英文化により、海外からの投稿についても積極的にすすめてまいります。

(4)海外の品質に関連する学協会とのアライアンスに関する具体的な検討

 ANQ関係団体と交流し良い関係を作り、特に若手会員が交流する際の支援ができるようなプログラムを検討します。

【学会間交流】

 (1)FMES

    第52年度も引き続き、FMES代表者会議、FMES/JABEE委員会、FMESシンポジウムに参画し、経営工学関連学会との交流、JABEEの審査活動、FMESシンポジウム等の活動に、中核団体として協力していきます。

 (2)横幹連合関係

 第51年度に引き続き、横幹連合企画・事業委員会、会誌編集委員会を支援します。また、12月17~18日に、ハイブリッドで開催される第13回横幹連合コンファレンス(早稲田大学)「データサイエンスで開く横幹科学技術の新展開」の企画にも協力するとともに、学会を超えた産官学3調査研究会(SDGs、 ELSI、 DX)活動を支援します。
 2023年度は、横幹連合が2003年に「コトつくり」推進を掲げて設立されてから20周年となり、JSQCがコトつくりコレクションに登録してきた、QCサークル、QFD、タグチメソッドなど、日本の品質管理活動の成果の「コトつくり至宝」への登録を目指すなど、20周年記念行事準備にも協力します。

7.安全・安心社会技術連携特別委員会

 日本原子力学会(ヒューマンマシンシステム部会/社会・環境部会)等との共催の「安全・安心のための管理技術と社会環境」シンポジウムを、引き続き推進します。また、自動車事故対策機構等の審議についても引き続き、参加・協力していきます。ISO 39001関連についても、認証制度の普及、支援規格の開発などについて引き続き協力していきます。

8.TQE(問題解決力向上の為の初等中等統計教育)特別委員会

 新学習指導要領が2020年小学校、2021年中学校、2022年高等学校でスタートしました。新学習指導要領の円滑な実施へ協力します。主な活動項目は以下の通りです:

 (1)これまでの日本の品質管理界が培ってきた主体的・協働的な科学的問題解決の知を結集し、問題解決プロセスの確立とともに、新たな学習指導要領の鍵となる“次世代への数学教育”、“情報・ICT・AI世代への教育”、“産官学の連携”にむけて、議論を継続し情報発信を行います。

(2)日本のみが持つ強みであるTQMの伝統とQCCを活かすべく、問題解決に関する講演、QCCのGood Practicesを産学が共有しうる仕組み構築を目指します。
 例:2022年9月9日『第12回神奈川県品質管理県民大会』の動画の公開

(3)科学的問題解決法の経験がない先生方へのさらなる普及活動として、身の回りの成功事例を本委員会にて作成し啓蒙普及を図ります。
 例:某高校の在学中の模試成績(量的データ)と受験大学先/進学先データの分析

(4)40年度に設立された統計グラフ全国コンクールにおける 日本品質管理学会賞の周知・徹底を図り、その質の向上に努め第70回統計グラフ全国コンクールにおいて日本品質管理学会賞授賞を行います。

過去の事業計画