トピックス 50周年記念キャラバン活動　リーフレット『品質管理ってなんだろう』について

50周年記念事業キャラバン担当理事　熊井　秀俊

　今回の50周年記念キャラバン活動は、従来のJSQC内の事業とは別に、これまでJSQCとは縁が薄かった方々や組織等に対して、広く品質管理の重要性や効能等を身近な事例を通して、より知っていただく機会をつくる社会貢献の一環として行うことを主旨とします。そこでまず広く世の中に向けた新しいコンテンツとして、リーフレット『品質管理ってなんだろう』を作成し配布を開始し、またこの内容を骨格とした講演を社会の様々な組織・団体・企業に行うことも開始しました。

　リーフレット『品質管理ってなんだろう』は、私たちが品質管理についての正しい理解を広く外部に発信することがまだまだ不十分であったこともありそれを解消するために作成しました。世の中でまだよく知らない人・今まであまり縁がなかった人が読むことを想定し、どなたが見ても難しくならずに理解していただけるように、品質管理の真髄は外さずに、しかしできるだけ平易で簡潔な表現で作成した、A4サイズ見開き4ページの印刷物です。また、普及を加速するため、電子ファイルでも配布できるよう用意しています。
　品質管理というと製造業というイメージが強いところがありますが、品質管理の考え方や進め方は、あらゆる業種・職種・仕事で活用できる、さらにお客さまや生活者の視点でも活用できることを強く意識しています。
　品質管理の専門性の高い方々から見ますと、ここまでデフォルメして大丈夫なのかというご心配があるかもしれませんが、初めて見る人にどこまで噛み砕いて説明すれば品質管理の真髄を正しくわかっていただけるかに挑戦し、そういう方々の評価も聞きながら、とことん突き詰めて作成しました。
　リーフレットの4ページに込めた主なポイントは、以下の通りです。

品質とは、お客様に提供した価値に対するお客様の評価であり、それは「機能・性能がいい」「故障がない」だけではなく「対応がいい」「便利だ」「信頼できる」「安全だ」など多様である。
品質管理とは、よい品質のものを生み出す仕事を、効果的効率的にできるようにするためにみんなで継続的に行う活動であり、それは様々な仕事の場面で活用でき、目指すところは、「みんなが豊かに幸せになろう」である。
その最も基本となる活動の「問題解決」について、考え方進め方の3つのポイント「問題を定義する」「事実をよく見る」「仕事のやり方をよくする」を紹介します。より理解を助けるようクイズを2問つけて解説しています。
さらに「いますぐできることからまずやってみよう」として3つの行動「問いかけ合う」（目的・事実・仕事のやり方）、「図に描いて考える」、「3分で説明してみる」をお勧めしています。
最後に、品質管理をやって、「みんなが豊かに幸せになろう」、そして「問題解決が楽しくなったと感じてもらいたい」と結んでいます。

　いかがでしょうか？　かなり大胆にデフォルメしました。しかし、品質管理について初めて触れる方々には、このリーフレットによって　品質管理に対する「距離感」「ハードルの高さ」がかなり軽減されています。会員の皆様も、「品質管理がいろんなことに活用できる」ことを、お客様・ご家族・ご友人・ご近所の方などに説明したいときにご活用いただけると思います。
　更に、このリーフレットの内容を骨格にした講演コンテンツも作成し、広く世の中に向けて2月より講演会も開始しました。仕事の視点のみならず、生活者の視点でも語りかけていることで、初めての方からも身近に感じたという意見をいただき手応えを感じています。これからさらに積極的な普及活動にしていきたいと思っております。

　リーフレットは、下記URLよりダウンロードすることができます。
リンク先：https://jsqc.org/50th_caravan/