2026年度デミング賞本賞受賞者 本学会会長 山田 秀 氏に決定

早稲田大学 棟近 雅彦

 10月6日に開催されたデミング賞委員会で、本年度のデミング賞本賞を、本学会会長 山田 秀 氏に授賞することが決まりました。授賞式は11月11日に行われます。学会員一同、心よりお祝い申し上げたいと思います。

デミング賞委員会から発表された選考理由は次の通りです。

「選考理由」

 山田 秀 氏は、1993年東京理科大学 大学院 工学研究科 博士課程 修了(博士(工学))後、東京理科大学 工学部 助教授、筑波大学 大学院 ビジネス科学研究科 教授を経て、2016年慶應義塾大学理工学部教授となり、現在に至っている。

 山田 氏の主要な功績は、次の3つにまとめられる。

 第一に、国内外の学協会活動を通じてTQMの発展に貢献してきたことである。日本品質管理学会では会長をはじめ多くの要職を務め、英文論文誌『Total Quality Science』の創刊で中心的役割を果たした。Asian Network for Qualityの議長としてアジアにおけるTQMの発展に貢献した。ISO/TC 176、IEC/TC 111、ISO/TC 69の国内委員会委員長を歴任し、品質マネジメントや統計的方法に関する国際標準化を推進した。これらの功績により工業標準化事業表彰経済産業大臣表彰やIEC 1906賞を受賞した。

 第二に、教育・啓発活動を通じてTQMの発展に貢献してきたことである。デミング賞審査委員会副委員長、日経品質管理文献賞委員長、QCサークル関東支部世話人として品質管理の発展に尽力した。実験計画法セミナー運営委員会委員長を20年以上務め、産業界における統計的方法の教育・普及に大きく貢献した。

 第三に、統計的品質管理に関する研究を通じてTQMの学術的発展に貢献してきたことである。科学的な品質経営において必要となる、データ解析とその応用、実験計画法を中心として幅広い研究を行ってきた。特に、過飽和実験計画について継続的に研究し、この分野の発展に貢献した。これらの成果は著書25冊と査読付き論文55編として公表され、6回の日経品質管理文献賞を受賞した、

(出典:一般財団法人日本科学技術連盟 デミング賞委員会)

 選考理由に示されているように、山田 氏は、研究、教育、産業界への普及、国内外の学協会活動と、多方面にわたって品質マネジメントの発展に尽力されてきました。私自身、学生時代から山田 氏とはお付き合いしてきており、様々な仕事で協働する機会が数多くありました。その中で、専門的な見識の深さに加え、誠実で公正な姿勢、人の意見に真摯に耳を傾ける姿勢、そして自らの役割に責任をもって取り組まれる姿勢に、深い信頼を寄せてきました。こうしたお人柄が、多くの方々との信頼関係を築き、周囲の方々と協力しながら、長年にわたって品質マネジメントの発展に貢献されてきたことにもつながっているのではないかと思います。

 このたびのデミング賞本賞の受賞は、山田氏のこれまでのご功績が高く評価されたものであり、学会員一同にとっても大きな喜びです。改めて、心よりお祝い申し上げます。

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