第26回「安全・安心のための管理技術と社会環境」ワークショップ
-品質・人・社会の視点から安全・安心を考える-
| 日 時 | 2026年12月21日(月)13:00~17:30 |
| 場 所 | Cisco Webex Eventによるオンライン開催 |
| 主 催 | 日本品質管理学会 日本原子力学会 ヒューマン・マシン・システム研究部会 日本人間工学会 普及委員会 |
| 後 援 | 日本電気協会、日本信頼性学会 |
| 参 加 費 | 無料(後日作成の報告書(PDF)が欲しい方は1冊1,000円で別途入手できます) |
| 定 員 | 100名 |
| 申込締切 | 12月14日(月)17:00まで |
| 連 絡 先 | (一社)日本品質管理学会 事務局 〒166-0003 東京都杉並区高円寺南1-2-1 日本科学技術連盟内 E-mail:jimukyoku@jsqc.org |
【開催趣旨】
エネルギー、運輸、医療などの社会基盤分野において安全・安心を確保するためには、ハードの健全性だけでなく、ヒューマンファクターや組織のマネジメントなどのソフト面にも目を配ることが必要である。しかし、多くの研究が行われてきたにもかかわらず、ソフト面に起因する事故・トラブルが少なくない。本シンポジウムは、安全・安心のための管理技術と社会環境に関する研究の現状と課題、事業者と規制当局の関連する事項の実施状況と課題などを持ち寄り、関係者で認識を共有した上で、行うべき研究の課題や方向性、事業者や規制当局が実施すべき事項などを充実するための手がかりを得たいという思いで、品質マネジメント、ヒューマンファクター、社会技術の3つの学問分野の専門家が集まり、2007年3月以来継続的に開催してきた。
26回目となる今回は、安全・安心を巡る今までの多様な議論を踏まえて、「品質・人・社会の視点から安全・安心を考える」をテーマに取り上げる。新たな顧客価値の創造に取り組む中、安全・安心を確実なものにするには、プロセス重視、リスクに基づく考え方、継続的改善など、品質マネジメントの考え方・方法を活用することが有効である。他方、それらの活動を計画・実施するのは人であり、既知のノウハウに反する行動を防ぎ、望ましい行動を引き出すにはヒューマンファクターに対する配慮が不可欠である。さらに、組織の取組は組織を取り巻く社会との関わりを無視して考えられないため、リスクコミュニケーション、安全文化の醸成など、社会的な視点から検討を加える必要がある。
そこで、本ワークショップでは、本ワークショップの企画・運営に携わってきた3つの分野の専門家から、安全・安心の確保において重要と思うものは何かについて講演をいただいた上でパネルディスカッションを行い、安全・安心を組織として、社会として確実なものにする上で何が大切なのか、その実現・実施を困難にしているものは何か、難しさをどう克服していけばよいのかについて、総合的かつ中長期的な視点に立って議論し、社会として将来向かうべき方向を明らかにしたい。
【プログラム】
総合司会 中條 武志(中央大学)
| 13:00-13:10 | 開会挨拶・趣旨説明 |
| 木村 浩(木村学習コンサルタンツ) | |
| 13:10-13:30 | 「品質アプローチは不正・不祥事防止に有効か?」 |
| 飯塚 悦功(東京大学) | |
| 「品質」には「目的志向」という深遠なる意味がある。それゆえ、品質管理は多様な分野において目的達成行動に有用な方法論を提示してきたし、安全・安心社会の実現に貢献しうるヒントも数多く示唆してきた。しかし、品質分野において、不正・不祥事が起こるたびに、再発防止を誓い、多くの教訓を共有してきたにもかかわらず、これらに長く翻弄されてきた。安全・安心社会における品質保証として最も重要な「信頼感」を一瞬のうちに失わせる不正・不祥事に対し、品質分野の専門家としての一つの考察を紹介する。 | |
| 13:30-13:50 | 「個人再考-組織の安全管理における個人の役割と教育訓練及び学習-」 |
| 伊藤 誠(筑波大学) | |
| 組織の活動の中での安全の問題に対し、ヒューマンファクターは個人への着目に端を発し、チーム・組織の在り方を検討するようになって品質管理分野と出会い、安全マネジメントなどの形で実を結んできたように思える。他方、体系化・システム化された仕組みの中でも最終的にはシャープエンドにある人間の振る舞いが安全を左右することは実態としてあるといえ、個人の果たす役割が失われることはない。本話題提供では、最近伊藤が関わってきた研究例を通じて、個人の果たすべき役割と、能力の維持・向上に関する問題を考察する。 | |
| 13:50-14:10 | 「機能の概念を応用した不測事象へのレジリエントな対応能力の強化」 |
| 五幅 明夫(岡山県立大学) | |
| 安全性向上には、技術の進展を踏まえた安全設備の充実が第一である。しかし、起こり得る全ての事象を事前に想定することは困難であり、また発生確率が低い事象に対して完璧な安全設備を設置することは現実的ではない。このため、システムおよび人的なレジリエント対応能力の強化が必要である。その一つの方策として、機能の概念を応用したレジリエントな対応能力の強化方法について、システムの面と運転員等の教育・訓練の面から考察する。また、高度化する技術の安全な運用のためには、市民側の理解力向上も重要であることを述べる。 | |
| 14:10-14:20 | 休憩 |
| 14:20-14:40 | 「『社会的安心とは何か』に関する一考察」 |
| 木村 浩(木村学習コンサルタンツ) | |
| 本ワークショップではその当初から、社会的に安全・安心とは何か、ということが大きなテーマのひとつになってきた。その一方である「社会的安心」というものについて、長期にわたって行われている原子力に関する社会調査のデータを用いて考察を行い、これからの対応の糸口を模索してみる。 | |
| 14:40-15:00 | 「同じ“人と組織”を対象とした様々な見方・考え方」 |
| 首藤 由紀(社会安全研究所) | |
| このワークショップは、品質管理、ヒューマンファクターズ、社会技術という3つの学術領域の知見を、当初は原子力安全に、その後はより幅広い分野の安全に活かすことを目的として開催されてきた。ヒューマンファクターズをバックボーンとしつつも、学術研究に携わるのではなく、その実用・実践に関わってきた者として、最近関わることの多い分野の事例を題材にしつつ、3つの学問領域の見方・考え方に照らした場合の課題や今後のあり方について考察する。 | |
| 15:00-15:10 | 休憩 |
| 15:10-17:20 | パネルディスカッション「品質・人・社会の視点から安全・安心を考える」 コーディネータ:中條 武志(中央大学) パネラー :飯塚 悦功(東京大学)、伊藤 誠(筑波大学) 五福 明夫(岡山県立大学)、 首藤 由紀(社会安全研究所)、 木村 浩(木村学習コンサルタンツ) 論点 ・Safety-IIとは何か、なぜSafety-Iだけではだめなのか。 ・安全・安心を確実なものにする上で何が大切なのか ・その実現・実施を困難にしているものは何か。 ・難しさをどう克服していけばよいのか。 |
| 17:20-17:30 | 閉会挨拶 |
| 五福 明夫(岡山県立大学、日本原子力学会 ヒューマン・マシン・システム研究部会) |
<参考>
| 2007年3月8日 | 第1回 | 品質マネジメント、ヒューマンファクター、社会技術(総論) |
| 2007年9月12日 | 第2回 | 不適合管理 |
| 2008年3月10日 | 第3回 | 人間信頼性 |
| 2008年9月26日 | 第4回 | 情報の共有・公開 |
| 2009年3月10日 | 第5回 | 人材・技術マップ(総論) |
| 2009年9月7日 | 第6回 | 失敗から学ぶ |
| 2010年3月8日 | 第7回 | 教育・訓練 |
| 2010年9月6日 | 第8回 | コミュニケーション |
| 2011年3月8日 | 第9回 | 手順書・マニュアル |
| 2011年9月14日 | 第10回 | ヒヤリ・ハットと危険予知 |
| 2012年3月12日 | 第11回 | 安全の確保と信頼・理解の醸成(総論) |
| 2012年10月13日 | 第12回 | エネルギー問題に関する国民的議論 |
| 2013年3月16日 | 第13回 | レジリエントな組織はQMSで作れるのか |
| 2013年10月12日 | 第14回 | 柳田邦男氏とともに「福島事故」を考える |
| 2014年12月23日 | 第15回 | 社会の安全・安心を確保するための行政による規制と事業者による自律的 マネジメントのあり方 |
| 2015年12月25日 | 第16回 | 事故調査の社会的役割と進め方 |
| 2016年12月23日 | 第17回 | 信頼を得るための方法 |
| 2017年12月24日 | 第18回 | 安全文化の醸成と全員参加の実現 |
| 2018年12月22日 | 第19回 | 情報・知識の共有による安全・安心の確保 |
| 2019年6月21日 | 第20回 | 安全に寄与する組織文化の核心とは -リーダーシップ・マネジメントの視点から |
| 2020年11月14日 | 第21回 | 社会の変化と人の育成 -学習機会の減少、過酷な状況への対応、自動化の進展がもたらすもの |
| 2022年5月14日 | 第22回 | 安全・安心な社会の実現を目指して -品質不正、規制と自主的マネジメント、科学的問題解決法の教育 |
| 2023年12月18日 | 第23回 | DXによるプロセスの革新・改善が社会にもたらすもの |
| 2024年12月23日 | 第24回 | 未然防止活動による計画の質の向上とパフォーマンスの保証 |
| 2025年12月22日 | 第25回 | 第25回 Safety-II:理論を実践につなげるには |
過去のワークショップの報告書(講演・討論記録、PDF)を各1,000円で頒布しています。NPO法人パブリック・アウトリーチ(info@ponpo.jp)まで氏名・送付先(E-mailアドレス)を連絡してください。
今回のワークショップ(第26回)の報告書(講演・討論記録、PDF)についても1,000円で頒布の予定です。
2027年4~5月ごろ準備できる予定です。
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