第422回 事業所見学会 ルポ (株)小松製作所 茨城工場

 2020年1月30日(木)、ひたちなか市にある株式会社小松製作所(コマツ)茨城工場に20名で訪問した。

 始めに、鈴木工場長(現 生産本部副本部長)のご挨拶と会社概要を説明いただいた。茨城工場は2007年に真岡工場の分工場として設立、現在は総敷地面積35万m2の中に、溶接工場、組立工場、試作工場、開発センタ、試験センタ、試験場、テストコース、トレーニングセンタが一堂に集まっているマザー工場である。生産している主要商品はリジットダンプトラック、アーティキュレートダンプトラックなどの大型鉱山機械であり、主にアジアや北米に輸出されている。大型港である常陸那珂港まで約3.5kmの距離を完成車に近い形で自走運送、出荷されている。

 次に、溶接工場と組立工場を見学した。協力企業も含めたコマツグループ全体の生産現場の“つながる化”と“見える化”を実現したKOM-MICSによる、現場情報のリアルタイム管理と生産・加工情報解析による生産性向上や自社開発溶接ロボットの性能向上などの改善実績と、外製化によるサブ組立化の推進による生産変動に強いライン構築などについて説明いただいた。

 見学後、品質保証部佐藤スタッフから、品質問題に対応するために品質保証課の社員自らが海外のお客様の現場に足を運び、直接face to faceで生の声を聞き、現実の状況を把握し、サービスと品質管理と開発の一体化を実現していることを,続いて,人材育成センタ桑田所長から若手技能者の育成と同時に指導員のレベル向上に取り組んでいることを説明いただいた。

 最後に、総合質疑が行われた。《お客様に満足いただける商品とサービスを提供する》一気通貫システムを着実に構築しているコマツの底力に対する参加者の関心は高く、具体的な実践方法など多岐にわたる質問が出され、一つ一つ詳しくお答えいただいた。

 最後となりましたが、ご多忙中にもかかわらず、本見学会開催にご高配を賜り、ご丁重にご対応いただいたコマツ茨城工場の皆様に心から感謝申し上げます。

海老根 敦子(駿河台大学)

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