第131回クオリティトークルポ
現場向け
DX版QC7つ道具「DN7」の紹介
10月5日の夕刻に(株)デンソー 吉野様による“現場向け DX版QC7つ道具「DN7」の紹介”と題し、DN7の説明、ソフトウエアのデモ、現場DX化推進におけるご講演をいただきました。
本講演は、昨年、第51回年次大会研究発表会の一つとして発表いただき、とても興味深い内容でしたが、時間的制約があり、もっと詳しい内容を知る機会はないものかと思っていました。
冒頭のブレイクアウトセッションは、Zoom環境での交流の中、会員の近況やQC7つ道具の実情を知るよい機会となりました。
前半のDN7の考え方と使い方では、世間とデンソー殿のIoTの状況から顕在化する問題点からのDN7の適用とインストール、分析デモをしていただきました。共起図、リッジラインプロット、カレンダーヒットマップは、QCサークル活動以外でも、工程の可視化という点で自社でも活用できる可能性を感じました。製造現場で収集されるデータは、データのとり方や並び順が違う、本質と関係ない等、管理できていない場合があり、データベース構築時、分析しやすいようデータ配列に配慮することは大切なことです。
統計的な品質管理の知識と経験があれば、統計解析ソフトを使用し、分析することで問題の原因を推定できますが、ソフトが高価で、作業者全員が理解するには難しく、積極的活用を推進するにはハードルの高さが気になっていました。
その中で、このようなツールをオープンソースで使用できることは、ありがたいことです。
製造現場のDX化はなぜ進まないか?で、阻害要因としてあげていただいた事例には共感するところがあり、DX化に合わせたQCサークル活動は、作業者の意識改革につながり、データに基づく改善が業務の一環として自然にできることは、新しい改善活動の方向性として重要なところです。
現在、企業により差はあると思いますが、現場データの電子化、データベース化は進んでいます。これらをいかにうまく日常的に簡単に使えるツールで管理し分析していけるかが、DX時代にあったQCサークル活動のあり方かもしれないと感じました。
佐藤 敦(日立建機(株))
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