医療経営の総合的質研究会 (主査:永井庸次)
本研究会は2000年4月に発足した研究会で、主査は初代飯田修平氏、二代田村誠氏、三代池田俊也氏に次ぎ、現在永井が四代目である。初期の目的に沿い、現在も医療界の質改善研究者と産業界の質改善関係者がほぼ半数ずつ委員を構成し、計20名程度が月1回の定例会に出席し、毎回定められた議題について協議している。
2007年からの定例会の主要テーマを列挙すると、
72回(1月)「薬事法における医療機器企業に要求される品質管理システムについて」(前原委員)
73回「医療法人財団 緑と愛の会 よみうりランドケアセンター」(丸木委員)
74回「米国における質評価の動向」(小林委員)、「質に基づく医療費支払い(P4P)」(池田委員)
75回「練馬総合病院における情報システム構築の考え方と実際」(飯田委員)
76回「医療機関ガバナンスとしてのCSRリポートのケーススタディ」(山田委員)
77回「JUKI大田原工場における安全への取り組み」(山岡修二氏)
78回「DPCデータに見る診療の標準化の実際」(石川ベンジャミン光一氏)であり、
2008年からは
79回「病院PFIの現状と展望」(槙委員)
80回「業務フロー作成に関する意義(医療安全における業務工程図作成の意義)」(永井委員)
81回「2病院の事例に基づく病院建築・移転における課題」(飯田、永井委員)
82回「「業務工程表作成における医療安全と情報システムの役割」(永井委員)となっている。
医療界においては質改善に向けての分析ツールへの理解はここ数年で進んできたとはいえ、未だ不十分であることも事実である。
今後のテーマとしては、本研究会の特長である医療界・産業界の質管理関係者が一堂に会して議論できるというメリットを生かし、医療情報の一元管理を踏まえた上での医療の総合的質管理を目指し、「医療七つ道具」の開発・試験導入・効果判定とともに、「医療七つ道具」のテキスト作成を計画している。
また、医療の質改善、病院経営改善のために2007年度は都合3回の講演会(2007年11月、12月、2008年1月)を開催しているが、今後もこのペースで開催する予定である。