時代の変化とともに、当学会への期待と役割は益々大きくなってきております。研究開発委員会は当学会のシンクタンクの役割を担っていることを再認識し、会員諸兄が抱える品質に関わる諸問題をタイムリーに研究し、新たな価値の創出をしなければなりません。そこで本年度は、将来動向を見据えた活動で、研究成果の質を高めるため、以下の事項を中心に事業活動を展開して参ります。

1)研究テーマの充実

第31年度に策定した研究テーマ“成長の木”をベースにして、質・量とも拡充を図り、グローバルな視点から会員の総意が得られる研究テーマを取り上げます。1つは品質管理の要諦をなす数理手法と管理手法の学理的研究を、2つは汎用性のある用途開発研究を、3つは近未来の動向を見据えた実践研究を指向して参ります。実施にあたり、多くの会員が研究参加し相互研鑚できる研究環境の整備を行います。

2)研究成果の統合化による品質管理の体系化

これまでの研究テーマの特質を活かし、研究成果を統合化することで品質管理を体系化し、品質管理学”の確立を図ることが今後大切になってきます。第31年度から開始した”中長期計画グランドデザイン”をさらに充実させ、デザイン化したテーマ研究の『成長の木』で統合化するアクションプログラムを実施してまいります。研究開発委員会の総意により、当委員会に設置した企画推進室がこれらの計画を進めます。

3)研究成果の公表と研究参加のプロモーション

本年度は、ホームページを開設して当委員会の諸活動を広く紹介して参ります。1つはテーマ研究の終了報告書を会員・非会員の皆様が購入し易いように、研究概要を掲載いたします。2つはテーマ研究の終了概要を『品質』誌に掲載し、さらに当学会の事業諸活動を通し研究成果の公表に努めます。3つは当委員会の研究制度である計画研究会/公募研究会/研究準備会を紹介し、幅広く研究参加を呼びかけて参ります