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緊急メッセージ

※( )内はアップロードの年月日
一連の品質不祥事に対する一般社団法人日本品質管理学会声明(2017/11/08)
一般社団法人日本品質管理学会からの緊急メッセージ(2016/05/06)
医療事故調査制度に関する声明(2014/07/28)
 

■一連の品質不祥事に対する一般社団法人日本品質管理学会声明

平成29年11月(第58回品質月間)
一般社団法人日本品質管理学会

   
 今般の(株)神戸製鋼所、日産自動車(株)、(株)SUBARUによる品質管理に関わる不祥事について、(一社)日本品質管理学会(Japanese Society for Quality Control、以下JSQC)は、平成29年11月2日に開催した理事会で議論し、その総意をもって、わが国品質管理活動に関与する産官学全ての人々に、以下の3つの声明を発することとした。

1.(株)神戸製鋼所品質関連データ改ざんに関する声明
 (株)神戸製鋼所並びにその関連会社で、着実な品質管理活動を行うべき企業としてあってはならない基礎データの改ざんが行われ、国内外の顧客に大きな不安と不信とを与えた。

 (公財)日本適合性認定協会によれば、(株)神戸製鋼所アルミ・銅事業部門 大安工場、(株)神戸製鋼所鉄鋼事業部門 鉄粉本部 鉄粉工場、(株)コベルコ マテリアル銅管秦野工場、(株)コベルコ科研ターゲット事業本部はISO9001を認証取得している。

 このように、国民からは着実な品質管理活動を行っているとみえる企業が、品質に関わるデータを改ざんしたことは、企業倫理にもとることはもちろん、わが国産業競争力の重要な源泉である産業界の着実な品質管理活動の信用を失墜させる行為である。

 この70年間わが国の品質管理活動は、正しいデータに基づく品質改善の企業文化の確立に尽力し、今日の日本品質ブランドを築き上げてきた。今回の品質データ改ざんは、神戸製鋼グループのみならず、わが国において品質管理活動に尽力した多くの先人の努力を、無に帰す恐れのある行為で、残念でならない。

 JSQCは、(株)神戸製鋼所に対して強い遺憾の意を表明するとともに、神戸製鋼グループが全社的品質管理活動を再構築し、グループの信頼回復はもちろん、わが国の品質管理活動の信頼回復に資する企業グループとして復興することを、強く要請することとした。

 さらに、虚偽の品質データが顧客に報告されるというようなことが、わが国モノづくりの中で再発させないように、わが国の全企業の全役員・全従業員に対して、正しい品質管理活動と正しい品質文化を定着させることを、改めて要請するものである。

2.日産自動車(株)及び(株)SUBARUの無資格者による完成車検査に関する声明
 日産自動車(株)および(株)SUBARUが、完成車検査を社内資格の無いものに任せたということを表明し、その品質管理活動に関して国民からの信頼を損なう状況を発生させている。

 今般の不適合事象は、わが国品質管理活動のトップランナーの一つともいえる企業ですら、過度の生産性・コスト重視の環境下では、品質管理活動の基本である日常管理活動、定められた標準に基づく品質管理活動をないがしろにする危険性を示したものである。決して、2社だけの問題ではなく、わが国産業界全てが総点検すべき問題と考える。

 JSQCは、日産自動車(株)ならびに(株)SUBARUに対して強い遺憾の意を表明するとともに、2社に限らず、わが国産業界全てが初心に戻り、自社の品質管理活動を再点検することを切に要望するものである。

3.今後のわが国品質管理活動に関する声明
 JSQCは、近年繰り返されているこの種の不祥事の再発防止に向けた取り組みを学会として進めることとした。

さらに、わが国の品質管理活動に関わる産官学全ての方々に対しても、わが国品質管理活動自体の品質向上に向けて、新たな行動の開始を呼びかけるものである。

品質重視は、先人達が苦労して築き上げ、世界からの信頼を得てきたわが国の貴重な文化であり、将来世代に継承しなければならない。

■一般社団法人日本品質管理学会からの緊急メッセージ

   
 報道によれば,ISO9001(Quality Management System)認証組織による意図的な品質関連データの改ざんが行われた。このことは,企業倫理にもとることは勿論,我が国産業競争力の重要な源泉である産業界の着実な品質管理活動まで,その信用を失墜させかねない行為であり,一般社団法人日本品質管理学会は,理事会の総意に基づき,強い抗議の意を表明する。

平成28年5月2日 一般社団法人 日本品質管理学会


■医療事故調査制度に関する声明

2014年7月25日
一般社団法人日本品質管理学会 会長 中條 武志
医療経営の総合的「質」研究会 主査 永井 庸次
副査 飯田 修平

 第186回通常国会で「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律」が成立(2014年6月18日)し、医療法の改正を含めて、2015年10月1日から医療事故調査制度が新たな枠組みで開始されることになった。本法律は19の法律の改正を伴う一括法であり、十分な審議が尽くされたとは言い切れず、参議院厚生労働委員会でも付帯決議がなされた。また、第三者医療事故調査機関の設置が組み込まれており、その運用に関するガイドラインを厚生労働科学研究「診療行為に関連した死亡の調査の手法に関する研究」(西澤班)が検討している。
 一般社団法人日本品質管理学会は、品質管理を専門領域とする学術団体である。また、医療経営の総合的「質」研究会は、学会内に設置された、理事会直轄の計画研究会であり、医療の総合的質管理(TQM:Total Quality Management)に関する新たな方法論の開発や実践について検討を行っている。メンバーは、病院の経営者、医療従事者よび安全管理室・質保証室担当者、企業の経営者および品質保証責任者、大学の品質管理研究者等である。
 日本品質管理学会および医療経営の総合的「質」研究会は、医療への品質管理の応用に関して検討を行ってきた専門家集団として、上記法律の制定に引き続く議論において、以下の点についての配慮がなされることを強く望むものである。
(1) 医療事故調査の重要な目的の一つは、医療事故の原因究明と再発防止である。これにより、医療提供体制、プロセスおよび技術を改善・向上させ、類似の事故を未然に防止できる。
(2) 原因究明と責任追及とは別次元のことであるにもかかわらず、医療事故調査においては、両者が同じ枠組みで議論される傾向がある。原因究明のために提出・収集された情報が責任を追及するために用いられることになれば、必要な情報の提供・収集が困難となり、適切な原因究明ができなくなるおそれが大きい。このため、製造や運輸等の他分野においては、原因究明のための情報を責任追及に利用しないことが原則となっている。
(3) 上記法律に基づく医療事故調査制度は、原因究明と再発防止に限定し、責任追及は別の枠組みで議論するべきである。このことが明文化されていない医療事故調査制度は、事故の再発防止に役立たないだけでなく、かえって害をなすものである。
(4) 医療事故調査制度に関する今後の議論においては、医療事故の原因究明と責任追及を分離し、事故の再発を防止することに主眼をおいた運用ガイドラインを策定するべきである。
   


--------The Japanese Society for Quality Control--