1.発刊のねらいと掲載プラットフォーム
2015年に日本品質管理学会から、英文電子ジャーナル「Total Quality Science」を発刊する。この英文電子ジャーナルでは、Asian Network for Quality(ANQ)の年次総会(congress)における優れた研究発表をもとに、加筆、修正、審査を経たものを、論文として掲載する。品質管理に関する理論、実践例などの積極的な海外発信の機会となることを期待している。
本誌は、独立行政法人科学技術振興機構(Japan Science and Technology Information Agency)が提供している総合電子ジャーナルプラットフォームであるJ-STAGEに掲載する。このプラットフォームには、様々な分野の国内の和文誌、英文誌が掲載されている。2014年12月現在、和文、英文合わせて1800を超える雑誌が掲載されている。Total Quality Science誌の表紙は下のとおりである。
2.ANQ総会との連携
ANQ年次総会は、2002年から開催されていて、JSQCから毎年40〜50件程度の発表がされている。これらの発表には、有益な論文が多数含まれている。それらは、会議参加者にCD-ROMとして配布されるにとどまっており、国際発信の上で大きな損失である。そこで2013年9月に、科学研究費国際情報発信強化(B)に、「総合的品質管理の理論・実践に関する学術的論文の電子ジャーナルによる発信」という課題で採択された。発刊の初期費用は、この科学研究費に支えていただいている。
3.Total Quality Scienceへの掲載と発行予定
従来のANQでの発表申し込み、審査手続きは次の(1)から(5)である。
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(1) |
ANQ総会発表申込み。A4で2ページまでの要旨を提出 |
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(2) |
要旨の審査による順位付け |
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(3) |
審査通過者(口頭、ポスター)によるフルペーパー提出 |
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(4) |
フルペーパーの審査による順位づけ |
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(5) |
優秀賞の表彰 |
Total Quality Scienceへの掲載に向け、(6)から(10)を追加している。 |
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(6) |
フルペーパー評価上位者に投稿の呼びかけ |
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(7) |
著者による改訂稿の提出 |
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(8) |
複数の審査者による改訂稿の審査 |
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(9) |
著者による審査意見に基づく改訂 |
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(10) |
十分な対応ができたものを掲載 |
従来の(1)から(5)で上位に評価された発表の中で、発表時の討論などをもとに投稿された論文に対し、(6)から(10)で複数の査読者による審査を実施し、掲載を決定する。
Total Quality Scienceの第1巻は、2015年4月頃に発刊予定である。これは、2014年8月にシンガポールで開催されたANQ総会での研究発表に対し、(6)から(10)を導入している。
また2015年に台北で開催されるANQ総会からは、上記の(1)から(10)について電子投稿管理システム
http://www.jsqc.org/q/news/events/index.html#h270922
により論文の受付け、審査をする。電子投稿管理システムは2015年2月9日から運用開始予定である。ANQ Congress2015 Taipei での発表申込みは、このシステムからのみ受け付ける。
品質管理の理論と実践の国際発信を促進するべく、積極的な発表申込み、投稿をお待ちしています。