微少流量の制御を求めて
従来から少流量の計測や制御に使用されてきた技術には、ある程度の誤差を許容することが余儀なくされていました。その結果、研究者やプロセスエンジニアは要求されている精度を実現するため与えられた情況・条件下で解決方法を模索してきました。
弊社の開発した小型コリオリ流量計、流量コントローラ"QUANTIM"は液体の性質や状態に関わらず、質量流量の計測や制御を直接に行うことが出来ます。
ポンプによる計測
多くの場合、プロセス実験で使用される流体は"体積"よりも"質量"で計測されることが重要です。しかし、ポンプによる計測は"体積流量"であり"質量流量"ではありません。又、ポンプはメカニカルな部品があるためメンテナンスが要求され、コスト高の要因になります。
はかりによる計測
質量流量の正確さを追求するため"はかり"が利用されることがあります。精密な質量測定をおこなうためには、気流、温度変化、振動など測定に影響を及ぼす環境からはかりを隔離しなければなりません。そのため取り扱いがとても面倒になります。
サーマルマスフローによる計測
サーマルマスフローは長年精密な流量の計測制御に使われてきました。サーマルマスフローは、間接測定法でありプロセス変化に対してはその正確さにブレが生じる可能性があります。又、流体の種類、温度、密度、圧力、及びレシピの変化によって、その精度は低下します。
コリオリ式流量計
先に述べた問題を解決するのが、コリオリテクノロジーを用いた流量計"QUANTIM"です。コリオリ式流量計の特徴は次の通りです。
(1)質量流量を高精度に計測することが可能
(2)密度計測が可能
(3)測定可能な液体の範囲が広い
(4)メンテナンスがしやすい
"QUANTIM"の優れた汎用性は
(1)化学触媒の研究
(2)精密コーティング
(3)化学物質の注入/添加システム
(4)真空薄膜コーティング
(5)定量ポンプの制御
(6)基準器
(7)高圧ガスの高精度計測や制御
など、広く産業界で活用されています。
品質管理の上で、特に正確な流量制御、又、高精度な質量流量の計測が要求される場合、"QUANTIM"を導入する事により、その能力は最大限に発揮され大きな改善に寄与できるものと考えております。