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学会誌「品質」
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JSQCニューズ 2000年8月 No.222

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■トピックス:第70回品質管理シンポジウム
■私の提言:あなたのためのスポーツ

・PDF版はこちらをクリックしてください → news222.pdf


■ トピックス
  
第70回品質管理シンポジウム

山梨大学 渡辺 喜道
 (財)日本科学技術連盟主催の第70回品質管理シンポジウム(70QCS)に参加する機会を得たので、その概要を報告する。70QCSは2000年6月1日夜〜3日昼にかけて、神奈川県箱根町のホテル小涌園で開催された。今回のシンポジウムのテーマは、「ミレニアムのTQM−TQMで国際競争力を創生する−」であり、参加者は約220名であった。

シンポジウムの趣旨
 今回のシンポジウムの趣旨は、『経営環境の変化に動じない変革・改革へのスピードのあるしなやかな対応が求められている今日において、TQMの理念・考え方・手法を追及し、21世紀型の日本産業はどうあるべきか、そのために何を、どのようにしなければならないかについてメスを入れ、国際競争力創生への新たな提言をまとめること』であった。

プログラム
 70QCSのプログラムは以下であった。
特別講演:「問題はこうして解決する −ディクスローズによる挑戦−」 中坊公平氏(弁護士)
基調講演:「三重県における行政改革」 北川正恭氏(三重県知事)
発表1:「最も遅く研究開発に着手しても、最も早く商品化するには」 高須秀視氏
 (ローム且謦役開発本部長)
発表2:「コスト戦略と経営改革 −家庭用通信機器事業での取り組み−」
 吉本陸郎氏(日本電気椛謫パーソナルC&C事業本部長)
発表3:「カスタマーインの視点からトヨタ生産・販売方式の改革」 深津泰彦氏
 (トヨタ自動車且謦役)
発表4:「医療の質経営 −医療の質向上活動 MQI−」 飯田修平氏
 (練馬総合病院院長)
グループ討論およびその報告:
 第1班:「創造的新製品開発の効率化とTQM」
      (リーダー:宮村鐵夫氏(中央大学教授))
 第2班:「究極のコスト削減とTQM」
      (リーダー:岩崎日出男氏(近畿大学教授))
 第3班:「情報技術(IT)の活用とTQM」
      (リーダー:中條武志氏(中央大学教授))
 第4班:「行政ならびにサービス業へのTQMの普及・展開」
      (リーダー:小田島弘氏((財)日本科学技術連盟参与))
 第5班:「グローバルスタンダードとTQM」
      (リーダー:吉澤正氏(筑波大学教授))
総合討論:グループで討論した内容の報告会

講演・発表の主な内容
 特別講演で中坊氏は、理念先行型で行動すること、ディスクローズ、現場から根本的なことを考えることの重要性等について話された。
 北川氏の基調講演では、意識改革、情報公開、生活者起点の行政運営等を基盤とする三重県の行政改革について話された。
 高須氏の発表では、利益を得るためには付加価値が大切であること、垂直統合型・自前主義から脱却し、横型・分業型で専門分野を追及することの重要性等について話された。
 吉本氏の発表では、経営という立場でのコスト改革の重要性について話され、そのためには組織改革・情報共有化・プロセスマネージメント・意識改革等が必要であることが強調された。
 深津氏の発表では、プロダクトアウトからカスタマーインへの変革、在庫車販売から受注車生産への変革、ITを活用したスピード、ビジュアル化、オープン化を柱とする業務改革等について話された。
 飯田氏の発表では、意識改革、信頼の創造、方針管理、方針展開等を実施するための方法である医療の質向上活動(MQI)について話された。特に、組織の理念・方針・目標の重要性を強調されていた。
 グループ討論の内容は省略する。

おわりに
 今回のシンポジウムでサービスTQM研究会の設立が採択された。また、前回のシンポジウムで採択された箱根宣言に基づく日本品質革新機構(仮称)を近々にスタートするとの報告があった。
 第71回シンポジウムのテーマは「経営改革における品質賞の役割」である。



■私の提言
  あなたのためのスポーツ

(有)エム・アイ・キュー 村 精治
 「定年後どうしていますか」という質問をよく戴く。実は、何もやっていないのだが、やっているふりをする。
 次に、「なにかスポーツをやってらっしゃいますか」と聞かれるのが楽しみである。「ラグビーを少し」と答えたとき、その方の顔にはどうしてこいつが?という表情が浮かぶからである。
 ラグビーを始めたのは大学のとき、浦高のラグビー部であった同級生の誘いでまったくの素人が部創設に加わっただけ、その魅力に取りつかれて今日まで続けてしまった。
 学生時代のポジションはスタンドオフ。元来、スタンドオフは、卓抜した運動神経、強靱な体力、気の強さ、加えてセンスの良さを必要とするのだが、高校時代サッカーをやっていたためか走りながらのキックを交えたプレーが相手を幻惑し、まあまあのラガーであった。
 今は、浦和ラグビークラブと武惑クラブに属して埼玉大学や江戸川の河川敷等、埼玉のラグビー場を駆け回っている。
 では、試合のときは相変わらず華麗なプレーで満場を沸かしているのか。そうではないのである。学生時代の実体をポジとすると、今はネガのようなもの、やるべきことはちゃんとやっているが、トライの数はこの10年間1桁、CSやESをチームへの貢献度というデータでは語れないのである。
 では、何故ラグビーをやるのか。外からながめていると、いやはやよくまあこんなスポーツをと、われながら怖くなるのであるが、試合の夢はグラウンドをかけめぐり、15人でやるチームプレーとはいえ、ひとたびレフェリーのホイッスル鳴り響けば、あとはひたすら一対一のけんかさわぎ、タックルに徹し、ボールを持ったらただひたすら前進あるのみ、スリルに充ちているし、後で浴びるシャワーはいかなる賛辞をも凌ぐ爽快さ。
 生活上のストレスは、ステッドマン医学大辞典(メジカルビュー社)によると、『心理学において個人に心理学的なひずみ、不均衡をもたらす物理的または心理的刺激』と定義されている。さて、あなたのストレスは、ゴルフのようなもので解消されるのだろうか。


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