JSQC 一般社団法人日本品質管理学会
HOMEENGLISH 入会案内 お知らせ 記録・報告 定期刊行物 論文・記事募集 関連情報 リンク コミュニケーション・メーリングリスト
学会誌「品質」
学会誌「品質」
JSQCニューズ
Copyright (c); 2001 JSQC

学会誌「品質」 | 論文投稿のお勧め

メニュー学会誌「品質」とは「品質」目次論文投稿のお勧め

新規投稿区分「研究速報論文」の創設,別刷料金の改定とオープンアクセスについて

論文誌編集委員会

 論文誌編集委員会では,日本品質管理学会機関誌「品質」投稿要項の見直しを行いましたので,お知らせいたします.主な変更点は,新規投稿区分「研究速報論文」の創設,別刷料金の改定,オープンアクセスに関する規定の追加の3つです.新規投稿区分「研究速報論文」については,2018年2月にJSQCニューズNo.362(http://www.jsqc.org/ja/kankoubutsu/news/articles/2018_02/news362.pdf)でもお知らせしたとおり,研究発表会での発表内容を発表のままで終わらせないための布石の一つとして創設されたものです.
 一方,急速に広がっている電子媒体による研究成果の普及と当学会の財政状況を踏まえて,論文誌編集委員会では,新規投稿区分の創設と並行して,別刷料金の見直しとオープンアクセスに関する議論も繰り返し行ってきました.その議論に基づいて,別刷の無料配布分を廃止するとともに,オープンアクセス制度を創設することになりました.
 別刷の無料配布分は廃止となりましたが,本学会会員が掲載論文の電子媒体を希望する場合には,J-Stageからpdfファイルをダウンロードすることが可能です.ダウンロードには所定の手続きが必要となりますが,これについては事務局にお問い合わせください.
 オープンアクセスは,研究成果を周知するのに有効な制度でありますので,興味のある方はぜひともご活用いただきたいと思います.オープンアクセスに関する手続きについても事務局にお問い合わせください.今回の見直しを含めて,詳細については投稿要項(http://www.jsqc.org/ja/kankoubutsu/hinshitsu/toukou.pdf)をご覧ください.品質に関する新しい発見や提言などがありましたら,ぜひ品質誌でご発表していただくよう,よろしくお願いいたします.
 心よりお待ちしております.


品質誌投稿のお勧め

幅広い投稿区分が用意されています

ご存知のように日本品質管理学会の機関誌「品質」では、幅広い区分を設けて会員(正会員、準会員、名誉会員)からの投稿を受け付けています。現在、9つの区分がありますが、このうち、報文、技術ノート、調査研究論文、応用研究論文、投稿論説、研究速報論文の6つが2名以上の審査員によって論文が審査される投稿区分となっています。特に応用研究論文は、「品質または品質管理に関する手法、考え方の適用事例(一事業所、一工程に対するものでもよい)について、その適用のプロセスならびに結果を深く分析することにより得られた価値ある新たな事実・知見等を含む研究論文」であり、品質管理が実践の管理技術であることを示すものと言えます。企業で活躍している会員やフィールドワークを研究の主体にしている大学の会員の方々に、日常の仕事の中から得られた新しい発想や工夫を論文としてまとめて是非投稿して頂きたい区分です。また,研究速報論文は潜在的な有用性と研究成果の速報性を重視した投稿区分となっております.この投稿区分に投稿できる原稿は,論文投稿時点からさかのぼって1年以内に開催された研究発表会で発表された内容に限定されていますが,既存の投稿区分で謳われているほどの完成度の高さが要求されない分だけ,他の投稿区分よりも気軽に投稿できるものと考えています.

博士号等の資格につながります

投稿を勧めると,忙しくてそれどころではない,投稿しても採択・掲載までに時間だけとられて, 果ては厳しい審査によって却下される場合が多いに違いない,何も苦労して恥をかく必要もない, 種があっても品質管理誌や他の商業誌に掲載されれば十分である,といった反応がかえってきそうです. 果たしてそうでしょうか.審査員による審査制度のある投稿区分に論文が掲載されているかどうかは,個人としての資格につながります. 端的な例は,博士の学位です.最近は様々な学位取得のバリエーションがあり,場合によっては1〜2編でも不可能ではありません. 0では話になりません.いくら商業誌に数を重ねてもカウントされません.博士号など仕事に関係ないと思われるかもしれませんが, 時代は変わっています.博士号を持っていることは国際的な信用となり,グローバル化した今日の社会においてはビジネスのスピードが格段に違ってくる場合も少なくありません.

客観的なコメントを得ることができます

審査員による審査制度のある投稿区分に論文を投稿するもう一つのメリットは,自分の仕事に対する真摯なコメントを得ることができるということです.商業誌等から依頼を受けて書いた原稿はそのまま掲載されるのが普通です.間違いがあっても,他の人が異論を持っていてもわかりません.自分でよしとしてしまえばそれでおしまいです.学会の研究発表会でもコメントをいただけることもありますが,質疑応答の時間が限られていますので,率直なコメントを得ることが難しくなりがちです.また,多くの参加者の前で厳しい質疑がなされ答えられなかったら恥ずかしいと思う方もいらっしゃるかもしれません.これに対して,報文,技術ノート,調査研究論文,応用研究論文,投稿論説,研究速報論文では2人以上の匿名の審査員による論文審査が行われます.審査員の匿名性がゆえに,第三者としての率直なご意見をいただくことができるだけでなく,仕事のなかだけでは得られない新たな知識を得ることができたり,優れた品質改善策を提案されたりすることも少なくありません.また,複数の審査員による論文審査が実施されるため,独りよがりの議論が入り込む余地はありません.加えて,審査報告書は著者のみに送付されるので,著者が公開しない限り,どのようなコメントであったのかを他の方が知ることはありません.掲載不可やそれに近い審査意見から出発して,苦労と時間をかけた末に採択された喜び,その過程で学んだ論旨の展開の仕方や論文の書き方は,その努力に十分値するものです.一回くらい却下されたからといってへこたれないで下さい.

最優秀論文賞・品質技術賞・研究奨励賞などの学会賞も用意されています

日本品質管理学会では企業の会員が「品質」誌に執筆された優秀な論文に対して「品質技術賞」を与えています.また,若手会員(35才以下)の優秀な論文に対する「研究奨励賞」も設けられており,当該年度の「品質」誌に掲載されたすべての論文のなかで特に優秀なものに対しては「最優秀論文賞」が与えられます.日常の仕事に忙殺されている方が多いと思いますが,一度自分のやっていることを見つめ直すにも,また仕事の転機がきたときの準備としても,審査員による審査制度のある投稿区分への論文投稿に是非挑戦してみて下さい.

このページの最上部へ


編集方針

投稿論文審査(論文誌編集委員会)

(1) 論文審査において、査読意見を参考にしつつも論文誌編集委員会の主体的な判断に基づき採択の可否を決定していきます。また、「著者責任」を基本とし、新規性・価値のある主張を含む論文については原則として掲載する方針は、従来と変更ありません。
(2) 編集委員会に関する規程の見直しを行いましたので、改訂された方法に従って、投稿論文審査の迅速化を図っていきます。
(3) 国際委員会と協力して、ANQへの論文発表促進と若手研究者への論文作成援助を積極的に行います。
(4) 研究発表会のbest presentation賞などの創設の可能性について検討していきます。

特集記事 (学会誌編集委員会)

 特集については、学会での研究活動や現在の企業などで課題となっているTQMに関わる内容を掲載し、学会員への情報提供のため、以下の方針に基づいた編集活動を行うこととしています。
(1) 学会での研究結果の情報発信
(2) 企業等での特徴のある品質保証に関する活動の情報発信
(3) ISOマネジメントシステム規格の制定・改正動向の情報発信
(4) 事業環境を考慮した組織の品質保証の課題についての取組みに関する情報発信

このページの最上部へ


投稿資格と投稿区分(投稿要項)

投稿資格

品質誌に投稿できるのは,日本品質管理学会に所属する正会員,名誉会員および準会員です.
連名の論文の場合には,第一著者が正会員,名誉会員または準会員であれば投稿できます.

投稿区分

投稿する原稿は,品質および品質管理の発展に寄与できるものであれば,どのようなものでもかまいません.投稿区分としては次の9つがあります.この内,(1)〜(6)が2名以上の審査員によって論文が審査される投稿区分となっています.投稿しようとしている原稿にもっとも合っていると考えられる区分を選んで投稿してください.

(1) 報文(Contributed Paper)

品質または品質管理に関して,理論上もしくは応用上独創的な内容を含む,完成された研究論文.

  • Predictive Principal Variable Selection for Linear Regression Analysis
  • T法(1)の考え方を利用した新しい回帰手法の提案
  • Optimal Maintenance Policy for Aging Systems Under Non-stationary Markov Deterioration
  • タグチのT法における項目選択に関する研究
  • 病院における日常業務のプロセス管理標準を設計するための方法論

(2) 技術ノート(Technical Research Paper)

品質または品質管理に関する手法ならびにその応用について,新しく価値ある内容を含む研究論文.

  • 意図的な欠測値を伴う直交表実験の一部省略計画
  • 調合誤差因子実験における応答平均と応答分散の推定精度
  • デザインレビューの成熟度評価方法の提案
  • 非線型システムに対するロバストパラメータ設計
  • 工程能力指数の点推定の改良について

(3) 調査研究論文(Survey and Field Study Paper)

品質または品質管理に関して,実験・実施・調査等実証的方法により得られた,価値ある新しい事実・知見等を含む研究論文.

  • 外製程度をコントロールすることによるソフトウェア開発技法がもたらすQCD効果の計量測定
  • ソフトウェア開発プロジェクト計画要素がQCD変化率に与える影響
  • ソフトウェア計量管理のためのQCD統合構造モデル
  • 新商品開発における情報共有とその効果・要因に関する調査研究
  • ソフトウェア開発における単語の類似性に着目した設計欠陥に関する実験的研究

(4) 応用研究論文(Applied Research Paper)

品質または品質管理に関する手法,考え方の適用事例について,その適用プロセス並びに結果を深く分析することにより得られた,価値ある新たな事実・知見等を含む研究論文.この場合の適用事例としては,一事業所,一工程等に対するものでもよい.

  • 生産ラインのヒヤリハットや違和感に関する気づきの発信・受け止めを促進するワークショップの提案
  • 多数の内職者を含む調達・外部委託においてRCAを行うための方法の提案
  • 機械加工におけるヒューマンエラー発生頻度の推定方法
  • 2つの機能窓因子があるときの実験方法とその解析法
  • パラメータ設計とT法を融合した開発手法の提案

(5) 投稿論説(Discussion Paper)

品質または品質管理に関する手法,考え方等に関し,独創的な命題を提起し論証した研究論文.この場合の命題としては,従来からある手法,考え方等に潜んでいる原理・原則等についての本質的な側面を主張するものでもよい.

  • トップシェア企業のビジネスシステム分析−生産財分野における事例研究−
  • 日本企業における戦略的クオリティ教育 −クオリティ教育におけるベストプラクティスの抽出と分析−
  • デジタル技術開発と市場の共進化を実現する品質管理モデル −デジタルカメラ開発の実証的研究−
  • 企業間知的活動の評価方法に関する研究
  • 戦略顧客とのコラボレーションを支援する情報システムの新たな企画方法

(6) 研究速報論文(Preliminary Research Paper)

品質または品質管理に関して新機軸の潜在的な可能性を宣言した,速報性のある研究論文.ただし,初回原稿受付日からさかのぼって1年以内に日本品質管理学会が主催する研究発表会で口頭発表した内容を拡張したものに限る.

(7) クオリティレポート(Quality Report)

品質または品質管理に関して有益な情報を含む報告.例えば,手法や考え方等を有効活用した事例,適用対象に新規性がある事例,実用性を有する管理手法の開発ストーリー,ヒット商品の開発ストーリー,海外における品質管理の実施状況等の報告である.

  • 調合ノイズと直交表ノイズの挙動比較と最適条件の差異
  • 開発活動に適した分離機能の評価方法と実験方法
  • 交互作用を含む直交表実験の部分実施による非直交最適計画の検出力
  • 統計モデルによる機械加工の最適化
  • 「JIS Z 9090」が適用できない場合の校正周期最適化−ピンゲージの場合−

(8) レター(Letter)

品質誌に掲載された記事等に対する客観的な提言や批判の記事。

  • 「S−PLUSによる回帰分析変数選択の試み」に対する提言

(9) QCサロン(QC Salon)

会員に対する有益な提言,提案,紹介など会員相互の交流の場としてふさわしい内容の記事.

  • スチューデント化された範囲を用いるTukeyの多重比較の方法の呼称について
  • 大学経営と組織革新−京都工芸繊維大学の例を参考として
  • 不具合未然防止の知恵と実務
  • 緊急!シンポジウムに参加して
  • 医療関係に品質管理の普及を

投稿に当たっての注意

  • 他の刊行物(書籍・雑誌)に同一内容で発表されたもの,投稿中のものは掲載できませんので,注意してください.ただし,研究発表会等の要旨集に掲載されたものを,まとめなおして投稿することはかまいません.
  • 品質誌に掲載された記事についての著作権は学会に帰属します.品質誌に掲載された記事を無断で複製,転載,翻訳,翻案することは認められていません.ただし,著者が自分の記事の全部または一部を複製,転載,翻訳,翻案することはさしつかえありません.その旨を編集委員会まで書面でお知らせください.
  • 研究速報論文への投稿は,pdfファイル原稿またはワードファイル原稿をメールでのみ受け付けるものとし,郵送による受け付けは行っておりませんのでご注意ください.それ以外の投稿区分への投稿については,従来どおり郵送でのみ原稿を受けつけることとし,メールによる受け付けは行っておりません.
  • 原稿は,原則として下記に示す制限内に収まるようにしてください.審査意見への対応などのために最終的に掲載原稿の分量が超過した場合には,超過ページに対して,1ページあたり15,000円を著者に請求します.
     報文,技術ノート,調査研究論文,応用研究論文,投稿論説:刷り上り10ページ以内
     クオリティレポート,レター:刷り上り6ページ以内
     QCサロン:刷り上り2ページ以内
  • 原稿を記述する言語は日本語,または英語です.日本語で原稿を作成する場合には投稿要項を,英語で原稿を作成する場合には英文投稿要項を参照してください.
  • 表紙は,本学会所定の書式を使用してください.
  • その他の詳細は投稿要項、英文投稿要項を参照してください.

このページの最上部へ


投稿論文のあり方と書き方・直し方

宮川雅巳先生のご厚意により、

宮川 雅巳(1996)"投稿論文のあり方と書き方・直し方"
品質、Vol.26、pp.286-294

の全文を掲載いたします。論文審査期間を短くするため、投稿ならび改訂の前に是非ともご一読下さい。

このページの最上部へ


投稿論文審査の進め方

編集方針

論文審査において,査読意見を参考にしつつも論文誌編集委員会の主体的な判断に基づき採択の可否を決定していきます.また,「著者責任」を基本とし,新規性・価値のある主張を含む論文については原則として掲載する方針は従来どおりです.

誰が審査するのか

報文,技術ノート,調査研究論文,応用研究論文,投稿論説については,まず,編集委員会より幹事1名が選出され,次いで,当該論文の価値を正当に評価できると思われる2名以上の審査員が学会の内外を問わず選定・指名されます.その後,審査員による審査結果をもとに,毎月行われる定例編集委員会において,論文の掲載の可否が決定されます.幹事の役割は,当該論文の審査を迅速かつ適切に行うために必要な処置を委員会に提案することです.審査員の判定が分かれて当該論文の価値を判断できない場合には,さらに審査員を追加します.研究速報論文についても,既存の投稿区分と同じく編集委員会より幹事1名が選出されること,そして当該論文の価値を正当に評価できると思われる2名以上の審査員が学会の内外を問わず選定・指名されることは既存の投稿区分と変わることはありません.ただし,研究速報論文に投稿された原稿については,査読プロセスを迅速に進めるために,その審査結果に基づいて幹事と編集委員長によるメール審議が行われ,このときに行われた論文の掲載の可否の判定が編集委員会の決定となります.クオリティレポート,レターおよびQCサロンは,編集委員会より選出された幹事1名が原稿を審査し,その結果に基づいて,編集委員会が掲載の可否を決めます.

掲載可否の判定基準は

報文,技術ノート,調査研究論文,応用研究論文,投稿論説,研究速報論文については,依頼を受けた審査員が,投稿区分に基づいた内容および形式等に関する審査基準に基づいて審査を行い,つぎのいずれかの判定を下します.

  1. 採択するに充分な内容があると判断される.
  2. 修正すべき点があるが,採択するに充分な内容があると判断される.
  3. 内容・表現に問題があり,加筆・修正が必要であると判断される.
  4. 内容・表現に問題があり,全面的に書き改める必要があると判断される.
  5. 内容に重大な問題があり,却下したほうがよいと判断される.

報文,技術ノート,調査研究論文,応用研究論文,投稿論説,研究速報論文については,審査員の審査結果に基づいて,「掲載可」,「意見どおり改めれば掲載可」,「改訂後再審査」,「掲載不可」,「審査員の追加」のいずれかの編集委員会判定が行われます.「意見どおり改めれば掲載可」については,意見に基づいて著者が改訂した原稿を幹事が確認し,問題がなければ掲載となります.「改訂後再審査」については審査員の再審査が必要と判断された場合には,改訂原稿が審査員に再度送られます.ただし,研究速報論文については,審査員による論文審査は2回までとなっており,3回目の再投稿においては,「掲載可」か「掲載不可」のいずれかの委員会判定が行われることになります.審査の基準や手続きの詳しい内容は「投稿論文審査内規」,「研究速報論文審査内規」,「クオリティレポート,レターおよびQCサロン審査基準」に書かれていますので,そちらを参照してください.

審査にはどのくらいの時間がかかりますか

もともとの投稿論文の質によりますが,既存の投稿区分に投稿された原稿について,掲載が決まるまでに6ヶ月程度かかります.審査員の審査結果がでるまでに2〜3ヶ月,改訂に1ヶ月,再審査に1〜1.5ヶ月,改訂および編集委員会による最終確認に1ヶ月が標準的なものと考えてください.完成度の高い論文の場合は3ヶ月で掲載が決まる場合もあります.一方,研究速報論文については,審査員による論文審査期間と委員会による審議期間の短縮を目指すために創設したものですので,掲載可否の決定までにかかる期間はもっと短くなると考えています.一方,論文の完成度が低く「掲載不可」となり,再投稿された論文の場合は,掲載決定まで1年近くかかることもあります.

論文投稿を行う上での注意点は

投稿論文審査の目的は,品質管理と関係のないもの,オリジナリティのないもの(他で公表されているもの),読者が客観的・論理的に内容を理解・判断できないものが掲載されないようにすることです.したがって,品質管理とのかかわり,オリジナリティの主張,客観的・論理的な記述に気をつけて論文を作成することが第一のポイントです.論文作成になれてない場合には,身近にいる大学の教員など適切な人に事前に見てもらうとよいでしょう.次に,審査員・編集委員会との意見のすれ違いが起きないように,改訂原稿の提出,一度掲載不可となった論文の再投稿,ページ数の制限を越えている場合,投稿区分の判断に迷っている場合などには,その内容を説明する文書を添付することが重要です.特に,改訂原稿の提出の際には,審査意見1つ1つについて論文のどの箇所をどのように改訂したのかが分かる資料を付けます.ただし,審査意見の中には論文の内容を誤解しているものもありますので,その場合は誤解が生じないように論文の記述をなおした上で,意見通り改めなかった理由をはっきり示すことも必要です.論文投稿を成功させる三番目のポイントは,途中であきらめないで根気強く改訂を重ねることです.まさに,品質管理の基本原則であるPDCAが論文投稿の成功の秘訣というわけです.

このページの最上部へ

 


--------The Japanese Society for Quality Control--