日本品質協議会

設立の趣旨

HOME 設立の趣旨

わが国日本は,20世紀後半に高度経済成長を実現しました。その原動力は製造業の躍進であり,「ものづくりの品質向上」は企業の成長戦略の中で重要な位置を占め,経営の質にまで踏み込んだTQM(Total Quality Management)は,国際社会からベンチマークされる存在となりました。しかし,今日の日本企業の経営戦略における「品質」の位置づけは当時から後退し,むしろ製品の質保証に限定されつつあるかの状況を呈しており,取り組みそのものも弱くなっています。もちろん製造業は,「ものづくりの品質」が経営基盤として必要であることに変わりはなく,近年繰り返されている品質管理にかかわる不祥事は企業経営を揺るがす問題になるなど,課題は山積みとなっています。加えて,「ものづくりの品質」だけでの成長は難しくなりつつあることから,「顧客や社会が求める価値を実現するマネジメントのクオリティ向上」を重要課題として位置づける必要性が高まっています。
また,製造業を中心に培ったTQMは,「サービス産業などへの普及」を視野に入れながらも,道半ばとなっています。

さらに,新たな産業革命と称される「IoTの普及」に伴い,ものがインターネットでつながると,ビックデータから顧客ニーズを入手し,顧客価値に結びつけることができる企業が勝ち残るとともに,品質管理のしくみやツールもさらなる進化を遂げると考えられます。そして,IoTがプラットフォームとなる社会では,顧客と企業,企業間,産業間の連携が進み,「共創によるオープンイノベーション」が価値創造の源泉となり,コラボレーションが進むに従って業界の壁も次第に取り払われていくと想定されます。

以上のような課題に対応するためには,まずは「産・官・学の個々が力をつける」ことを前提として,「クオリティの進化により社会の発展に貢献する」という大局的価値観を共有するとともに,一企業,一業界,一団体,一学会のみでは実現が難しい課題の実現に向けて「組織の枠を超えて共創を促進する連携のしくみ(横串機能)」の構築が必要不可欠であると考えられます。