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学会誌「品質」
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JSQCニューズ 2019年8月 No.374

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■トピックス:JSQC創立50周年に向けた学会名称変更に関する会員アンケート
■私の提言:品質管理手法、統計的手法の発展に向けて
・PDF版はこちらをクリックしてください → news374.pdf

トピックス
JSQC創立50周年に向けた学会名称変更に関する会員アンケート 

庶務委員会委員長 金子 雅明

1.背景と目的
 昨年(2018)の11月の年次大会における棟近新会長による講演の中で、JSQCが2020年に創立50周年を迎えるにあたり、本学会の学会名称(日本語と英語)の変更に関して検討を始めることを表明しました。あくまでも、変更するかどうかの検討をスタートするのであり、変更ありきではないことにご留意ください。
 この表明の背景にあるのは、「品質」に関する世間の捉え方に対する懸念です。棟近会長も言及されているように、“品質=不良がないこと”のみと考えている企業や組織の方が少なくないことに対する強い危機意識です。皆さんもご承知の通り、品質とは、顧客を含む利害関係者のニーズに対して、提供した製品・サービスがいかに合致しているかの程度を表しています。もちろん、不良があれば顧客のニーズを満たせていないので、不良がないことが好ましいのは確かですが、これだけでは顧客や利害関係者の満足を得るのは困難です。
 また、不良がないという言葉からは“製造現場”における品質と想起させますが、TQCやTQMでは“全員参加”という考えがあるように、製造(検査含む)だけではなく、その上流の購買、設計・開発、営業・企画に広げて、各部門における業務品質向上が求められます。
 本学会の最終的な使命は、経営の中核をなす「品質」の意義、重要性を世の中に訴え、昨今の厳しい経営環境の激しい中でも競争優位の原動力となる品質管理・マネジメントの学理を追究することであり、品質管理の目的である顧客価値創造を具現化する方法論の研究開発とその普及です。この使命を果たすのを妨げてしまうこれらの誤解を学会名称変更のみで解くのは難しいことですが、そのきっかけのひとつになれれば幸いと考えています。

2.アンケート回答方式とその内容
 アンケート内容と回答方式については、日科技連がTQCからTQMに呼称変更した1997年に本学会が行った学会名称変更のアンケートを参考にしながら、庶務委員会の中で具体的な実現方法を検討しました。
 まず、アンケート方式については、回答容易性や回答データ集計の効率性・迅速性を考慮して、今回はWEB形式で行うこととしました。各会員に対して専用の回答URLが電子メールで送られ、そのURLにアクセスして回答フォームに沿って選択肢を選んで(一部、自由記述あり)していただく方法を採用しています。
 また、アンケート内容は最初に学会名称(日本語・英語)を変更したほうがよいか・しないかを問い、変更したほうがよいと選択した場合には、日本語のみ、英語のみ、日本語・英語の両方のいずれを変更するかの選択肢が表示され、該当の選択肢を選ぶとさらに詳細な質問が表示され、それに回答して最終的に“送信”ボタンを押せば終了となります。

3.アンケート対象者と実施時期について
 アンケート対象者については、準会員、公共会員を除く正会員全員と考えております。また、実施時期は今年(2019)の8月一杯を予定しています。是非、皆様のたくさんのご意見をお聞かせください。なお、賛助会員の皆様におかれましては、賛助会員組織としての正式な回答を求めているのではなく、あくまでも一個人の立場でご回答いただければと思います。
 ただし、今回はWEB形式で行う関係上、会員情報にご自身のメールアドレスが登録されていなければ回答URLが送られませんので、これを期にメールアドレスの登録をしていない方は是非ご登録をお願いいたします。

4.アンケート回答後の審議と審議結果の報告
 皆様から頂いたアンケート回答は、9月以降にデータ集計・整理させて頂き、会員の皆様からのご意見・お声として理事会で慎重に審議いたします。なお、この審議では変更した(またはしない)ほうがよいの回答数の優劣のみで判断することはいたしません。
 また、もし理事会で変更するという結論になりましたら、最終的には総会で審議して決定することになります。
 アンケート回答結果及び最終的な審議結果の報告(速報と最終報告)については、HPやメールニュース、学会誌等でお知らせいたします。

 繰り返しになりますが、学会名称変更に関する会員の皆様のご意見を是非ご表明ください。お待ちしています!


私の提言
品質管理手法、統計的手法の発展に向けて

慶應義塾大学 松浦 峻

 初めてJSQCニューズの執筆をさせていただくことになりました慶應義塾大学の松浦峻と申します。私自身は、主に日本品質管理学会の他、日本統計学会、応用統計学会で活動させていただき、統計的手法、多変量解析手法の理論的構造に興味を持って研究に取り組んでいます。実験計画法、応答曲面法、多変量管理図などの品質管理とつながりが深い分野の研究に取り組むこともあれば、それほど品質管理とは密につながっていない統計的手法の研究に取り組むこともあります。私がよく出席させていただいている日本品質管理学会のテクノメトリックス研究会でも、品質管理との関連は意識しながらも、そこに縛られ過ぎずに幅広く統計的手法の話題に関して議論されているという印象があります。
 近年、AIを中心としたデータ解析手法の予測性能は非常に高く評価されてきています。一方、データ解析の結果をブラックボックスにせず、取り上げた変数の影響の解釈が可能で、メカニズムに対して知見が得られるような分析手法や、理論面でのバックグラウンドに基づいた統計的推測が可能な手法が求められることも多いようです。両者の良いところは今後、両立していけるのではないかと考えています。第4次産業革命が訪れる中、品質管理の扱う範囲、データの集め方、集まるデータの種類、データ分析の目的、分析結果の活用方法などはさらに多様化していくと思います。これまで品質管理の分野に応用されることのなかったあるいは少なかった手法が脚光を浴びることもあるかもしれません。その今後の方向の予想を私個人の力でたてることは難しいのですが、日本品質管理学会の方々と力を合わせ、次世代の品質管理手法、統計的手法の発展に少しでも貢献できるよう努力していきたいと思います。そのことを実現していく場として、研究発表会、年次大会、ANQ (Asian Network for Quality) Congress、Total Quality Science誌や、テクノメトリックス研究会を含めた多様な研究会などが、今後さらに有益で魅力的な活動になるよう、皆様と共に盛り上げていければと考えています。


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