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学会誌「品質」
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JSQCニューズ 2017年8月 No.358

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■トピックス: 正会員(一般・シニア・永世シニア)とJSQCフェローの創設
■私の提言: 茶の湯と、診療プロセス標準化、質安全保障の関係について
・PDF版はこちらをクリックしてください →news358.pdf

トピックス
正会員(一般・シニア・永世シニア)とJSQCフェローの創設

庶務委員長 山田 秀

 知識を獲得されている方が永続的にその知識を活用できる場をつくる、先達が獲得された知識を、組織、社会として活用できるようにすることは、さまざまな分野における課題の一つであり、品質管理においても同様です。JSQCではこのような状況に鑑み、新会員区分の創設と、JSQCフェローの認定について検討してきました。そして2017年5月27日に行われた臨時総会にて、定款第3章 会員第6条2項として、正会員に正会員(一般)、正会員(シニア)、正会員(永世シニア)の区分を設けることを定めるとともに、会員規程を改定しました。また2017年7月10日理事会では資格審査内規、正会員・準会員資格審査基準を改定しました。その内容は次の通りです。

正会員(一般):従来の正会員であり、年会費、権利などは変更なし
正会員(シニア)

  • 年会費2000円
  • JSQC会員として20年以上活動するとともに年齢70歳以上
  • 有資格者の申請に基づき承認(年度単位で更新)
  • 電子媒体で発行する学会誌、ニューズなどが入手可能
  • 行事参加の権利、選挙権、被選挙権は正会員(一般)と同じ
正会員(永世シニア)
  • 年会費無料
  • JSQC会員として30年以上活動するとともに年齢80歳以上の者
  • 有資格者の申請に基づき承認(年度単位で更新)
  • 電子媒体で発行する学会誌,ニューズなどが入手可能
  • 行事参加の権利、選挙権、被選挙権は正会員(一般)と同じ

 このような区分を活用されることにより、品質管理について見識をお持ちのJSQC会員の方々に長くJSQC活動にかかわっていただけること、また、品質管理に関する知識の伝承がより一層活発になることを期待しています。

正会員(シニア、永世シニア)

 正会員(シニア、永世シニア)については、行事参加の権利、選挙権、被選挙権は変わらず、JSQCからの情報提供を電子媒体に限定させていただくことで、正会員(シニア)は会費を下げ、正会員(永世シニア)では会費無料としました。紙媒体での情報提供をご希望の方は、従来の正会員に対応する正会員(一般)をご選択ください。 また正会員(シニア、永世シニア)は年度単位での区分であり、年度開始前の8月末までに申請書を提出いただきます。また、正会員(一般)への再変更も可能です。これらの区分は第47年度から導入を予定しており、区分の変更を希望される方は、2017年8月28日(月)までに事務局に電子メールでご連絡ください。申請書をお送りいたします。本年度の提出期限は9月5日(火)です。

フェロー

 品質管理に関する見識に優れ、経験もあるJSQC会員をJSQCフェローとして認定することで、その会員がより一層社会で活躍しやすくするために、フェローの創設について検討してきました。そして2017年5月27日に行われた臨時総会では、JSQCフェローの認定を定款に追加しました。その内容は次の通りです。
 品質管理の見識に優れ、責任ある立場で指導的役割を果たし、学会の重要な活動に従事するなど社会に貢献してきた正会員(一般)に対し、その能力と業績を評価してJSQCフェローとして認定する。
認定の基準、進め方は現在検討中であり、48年度からの導入を目標に手続きを整備しています。詳細については、逐次お伝えいたします。

正会員(シニア・永世シニア)
申請書申込先:apply@jsqc.org
申込期限:2017年8月28日(月)
第47年度申請書提出期限:2017年9月5日(火)

 


私の提言
茶の湯と、診療プロセス標準化、質安全保障の関係について

日立製作所ひたちなか総合病院 副院長
東京医科歯科大学、筑波大学 臨床教授 山内 孝義

 私の母は表千家の茶道を長年教えています。その影響で、私も自宅を建てた折に、井戸を掘り、簡素な茶室を作って、時々茶の湯を楽しんでいます。御存知のように、茶道では、お茶を点てるプロセスが細かく決まっています。動作だけでなく、茶道具を置く位置も細かく規定されています。特に表千家は、利休の伝統をそのままの形で受け継ぐ色彩が濃く、400年以上前のプロセスをそのまま踏襲しています。若い頃は、何故このように、不自由に、堅苦しくプロセスを決めるのかが理解できず、近年の茶の湯の衰退は、元々自由で革新的芸術であった茶の湯を、そのまま日本の伝統にした事で生じた、古さと、画一性が際立つようになった為ではないかと考えていました。しかし、年齢を重ねて、仕事も長くなってくると、プロセスを吟味し、標準化することの大切さも分かってきました。すなわち、お茶を点てる時の一つ一つのプロセスは、「用の美」という視点─実用的であって、かつ見た目が美しい─から考案され、他の方法が検討、試行されたとしても、「用の美」の観点から磨かれて、徐々に1つのプロセスに収斂、標準化されていったということです。勿論、流派や状況によって多少のプロセスの差異はありますが、「用の美」という視点は同じです。
 医療技術に関しても、施行者によって千差万別ではなく、安全かつ実用的なプロセスに標準化されていると思います(そうはいっても、多少の「流派」はあり、患者さんの体型や、状況によっての変化はあります)。若いうちは他の方法も試したりしますが、色々な試行錯誤の結果、上手な人は大体同じ方法に収斂してくるように思います。
 茶の湯は革新的な進歩はなく、400年掛けてプロセスが洗練され完成しており、一方で医学は進歩するので、イノベーションが生じれば、新たな理論や技術に対応するプロセスを考案する必要があるという点で違いはありますが、新しいプロセスもすぐに吟味され、安全性と実用性の観点から標準化されていくのは同じです。すなわち、茶道も医療も共通した考え方が基盤にある訳です。
 私は、「用の美」と標準化、質安全保障の視点を持って診療プロセス改善に生かしたいと思っていますが、皆さんも自分の趣味のキーコンセプトを念頭に、プロセスの最適化を考えてみてはいかがでしょうか?


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